長崎の常識「皿うどんにウスターソース」 発祥の店、四海樓に話を聞いてみると (1/2ページ)
先日「お好みソース」の話を色々としたが、今回は「ウスターソース」の話をしたい。そもそもはイギリスのウスターシャーで云々......という話は脇に置いておき、皆さんはウスターソースをどのような料理にかけるだろうか。
基本は揚げ物でカレーの隠し味や炒め物の風味づけにという人もいるだろう。そして、忘れてはならないのが皿うどん。メディアでもよく取り上げられるので改めて説明するまでもないだろうが、長崎では皿うどんには酢でなく、ウスターソースをかけるのが一般的だ。
「ところ変わればなんとやらだなあ」で終わる話ではあるが、記者はどうしても気になる。なぜウスターソースをかけるのか。味の変化なら醤油や酢でもいいはずで、ソースを選んだ理由を知りたい。ソースのソースが欲しいのだ。
積極進取の長崎だからこそソースをかけた?皿うどんは一見かた焼きそばの亜種のようにも見えるが、長崎で生まれたいわば「長崎中華」だ。長崎市の名店「四海樓(しかいろう)」が発祥で、もともとはやはり同店発祥の「ちゃんぽん」のバリエーションとして誕生したメニュー。同店の4代目オーナーである陳優継さんの著書『ちゃんぽんと長崎華僑』によると、明治末期にはすでに存在していたようだ。
揚げた細麺に餡をかけたもの、というイメージがあるが、四海樓のサイト上の説明によると、炒めておいた麺にスープを入れ、残らなくなるまでなじませた「炒めちゃんぽん」とでもいうべき形が本来の皿うどんとのこと。細麺を使うのは、作りやすさを考慮して生み出されたアレンジだったようだ。
記者が会社の近所で食べている皿うどん。「固いの」と注文するとこちらに
現在でも皿うどんに特化したお店などに行くと、「やわらかい麺? 固い麺?(太い麺? 細い麺?)」と麺の種類を聞かれることがあるが、前述の理由による。
さてここからが本題だ。そんな皿うどんに、なぜウスターソースをかけるのだろうか。この謎を解明すべく、Jタウンネット編集部は発祥の店である四海樓に取材を行ったところ、担当者は「長崎という場所だったからこそでは」と答えてくれた。