取り残される貧乏クジ「アラフォー世代」ネットに広がる怨嗟の声

まいじつ

(C)master1305 / PIXTA(ピクスタ)
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6月4日に放送された『クローズアップ現代+』(NHK総合)の“アラフォークライシス特集”がツイッターで話題となった。クロ現では2017年12月にもこのことを番組で取り上げており、そのときも大きな反響を呼んだ。番組ではアラフォーには大きな危機が迫っていると訴えた。その危機とは何か?

現在進行形で危機になっているのは、貧困に陥るリスクが高いというもの。現在アラフォーの人たちは、社会に出るタイミングが就職氷河期だったため、正社員など安定した職に就くことが困難だった。そのため、中年になっても自立できず、バブル期に就職した上のアラフィフ世代や好景気のなかで就職した下の世代と比べて、給与が低く抑えられたり、昇進が遅れたりしているという。その一方で、高齢となった親の介護負担ものしかかってきている。

それに加えて、さらなる危機が迫っていることが番組で明かされた。現在のアラフォー世代は、正社員でも5年前にアラフォーだった人たちに比べて大きく給与が下がっているという。これはこの世代特有のことで、離職や転職が多い、社内研修を受ける機会が少ない、大量採用されたバブル世代の影響で昇進のペースが遅いなどが理由に挙げられるが、その影響もあって、結婚に関する深刻な実態が起きているという。

番組では、初めて就いた仕事が正社員だった場合は、7割以上の人が結婚して配偶者がいるというデータが紹介されたが、一方で非正規だった場合は、結婚した人の割合は3割に届かないというデータや、2002年から2015年のあいだで未婚率がどれだけ伸びたかを世代別に比較すると、アラフォー世代の未婚率が最も増加していたという結果を紹介した。ほかにも親の介護による“きょうだい共倒れ”といった問題もあるなどを事例として紹介している。

同世代から投稿された内容は…

この番組を見たアラフォー世代と思われる視聴者からは、絶望に近い意見が次々と投稿された。

《同じ世代とは言え、なんて貧乏クジ世代なのかと思う。色んな世代で、大変なことはあるのかもと思う。失われた10年の現実だが、失われた30年とも言われるのだ。》
《振り返れば、そんなこともあったよね…と言えるほどの余裕がある時代が来れば良いけど、自分のことは自分で始末しろと言われ続けているような気がしないでもない。》
《同世代なので、この内容は辛い。私の場合は「7040親子共倒れ」が目の前に迫っている。明日にも起きるかもしれない。母親に老人ホームへ入ってもらうしか、正直なところ、選択肢が見えない。》
《なんか、生まれたときからだよね。最後の出生率の高い世代。高校生の時にはJKブームは終了してて、JDのブームもバブルも全ておわってて、そして就職氷河期時代、働き時に証券会社が銀行がバタバタ倒産。管理職になった頃に給与伸び悩み。》
《同世代ですけど、何となく、『自己責任』で押し込められた世代のような気がします。勝ち組負け組など二極化を煽ったりされてきた。将来年取ったら、既得権益に固執しまくってる世代と言われそう。逆に不遇と言うと、環境のせいにするなと言われそう。クロ現見るの辛い。》
《アラフォークライシス こういう時必ず「世代のせいにするな。個人の努力が足りないからだ」みたいな事いう人現れるけど、うちらだって人並みに努力はしてきたからね。理解してもらえんだろうけど。》
《ど真ん中の世代ですが、何か?自己責任なんでしょ?わかってますよ。そのかわり、世代の責任を求めないで下さいね。》

国はアラフォー世代への対策をしないでいままで見過ごしてきた。このままではとんでもない結果が待っているのは間違いない。

【画像】

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