プレッシャーなんて、どうでもいい。水川あさみ34歳のラフ思考 #Lifeview (2/3ページ)

マイナビウーマン

その中で、同年齢の主人公・高遠奈津という大胆かつセンセーショナルな難役を演じる。水川さん自身「彼女を演じることはチャレンジだった」とポツリ。

「もちろん、今までも性の描写がある役を演じることはありました。それは作品や役において、必要があれば当たり前のこと。でも、『ダブル・ファンタジー』は性描写があるからこそ成り立つ作品という意味でほかとはちがう。ここまで女性の本能や欲をむきだしに描いた作品は出会ったことがないんです。だから、女優人生におけるはじめてのチャレンジだった」

その挑戦は、彼女の中にひとつの不安を生んだ。

「奈津というひとりの女性が『私はまちがいなく淫乱です』と劇中でこぼすんです。そして、彼女はその欲を満たすためにどうすればいいのか思い悩む。そんな難しい一面を自分が演じきれるのかって考えると、ものすごく不安な気持ちになりました」

自分に演じられるのか。それは、約20年のキャリアで多くのものを掴んできた彼女だからこそ抱く不安なのだと私は思う。キャリアを積めば積むほど押しつぶされそうになるこの感情は、誰の中にだってきっとある。

「どうでもいいや」って思えるようになった

「年齢を重ねるごとに、『水川あさみ』という存在をたくさんの人に知ってもらえるようになりました。いただける役の重要度も上がって、それに伴う責任が増していったのも事実ですね」

生きているだけで、私たちはたくさんのものを背負っていく。期待も評価も責任も。きっとそれが働く醍醐味で、誇らしいことのはずなのに。一方で、「望んでないのに」と弱気な言葉を吐き出しそうな自分がいる。そして、それをぐっと我慢しながら今日も働く。

「20代後半のころかな。私が演じる作品を『おもしろいと思ってもらえなかったらどうしよう』と悩む時期がありました。期待に応えられないプレッシャーから、押しつぶされそうになったことも。いろいろな役に挑戦させてもらって、目の前にあるものをとにかくお芝居して。楽しいはずなのに、そう感じられない自分がいた」

水川さんがこぼした本音は、今の私がぶつかっている壁そのものだ。働き続けるうちに「知らない」「わからない」では済まされなくなっていく。

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