医師や栄養士、トレーナーが証言!「私が絶対食べない食品」
巷では「体に良い」と言われる食べ物でも、人によっては良くないことも……。健康のプロに聞いてきた!
テレビや新聞、雑誌で喧伝される「健康に良い食べ物」の中には、食べ過ぎると逆に体を損ねたり、人によってはマイナスになる食品も少なくないという。今回は、食と健康の問題に詳しい専門家に、自身が「絶対に口にしない食品」について語ってもらった。
『食べて治す栄養素レシピ』(宝島社)など、食品関係の監修本や著書も多い医師の斎藤糧三氏は、メタボや肥満の予防・改善になるとして中高年から支持される、高濃度カテキン飲料は飲まないという。「カテキンは緑茶の渋み成分で、お茶として摂取するには問題がないのですが、カテキンを濃縮した飲料は人によっては胃腸症状が表れることがあります」
また、ヨーロッパでは高濃度茶カテキンのサプリメントを飲んだことで肝障害を起こしたことが問題になり、高単位のものは販売されなくなった。日本国内ではそのような報告はなく、国内で販売されている高濃度茶カテキン飲料が危険というわけではないが、胃もたれなど胃腸症状を訴える場合がある。「効果成分だけを極端に高めた食品や飲料は、人によって合わない場合があります」(斎藤医師)
唐辛子の辛み成分・カプサイシンも、肥満防止や抹消血管の血流改善、新陳代謝を良くする働きがあるとして“1日耳かき1杯”を実践する人もいるだろう。だが、『からだに効く食べ物小辞典』(主婦の友社)などの著書があり、漢方療法や漢方薬に詳しい薬剤師の田村哲彦氏(壮健タムラ薬局経営=薬学博士)は、「危険な健康法」だと話す。「カプサイシンを一度に大量に摂りすぎると、喉や胃腸の粘膜にダメージを与えてしまいます。どんな健康成分も摂りすぎると体に害が及ぶのです。私はカプサイシンだけを飲む乱暴な摂取はしません」(田村氏)
「腸にいい食品」として、もてはやされるヨーグルトだが、これも万人にいいというわけではない。栄養学にも詳しいパーソナルトレーナーの竹川圭祐氏は、「ヨーグルトは一切食べない」と言う。「牛乳もそうですが、乳製品は脂質が多く、太るので僕は摂りません。また、僕はそうではないですが、乳製品の乳糖を体内で分解できない乳糖不耐症の人は、摂るとお腹をくだすのでオススメできませんね」
ちなみに日本人の8割以上は、程度の差はあるにしろ、乳糖不耐症といわれている。読者の中にも「体に良いと思い、頑張って毎朝、ヨーグルトを食べているが、お腹をくだして困る」という人もいるはず。腸内善玉細菌は、納豆や漬け物などからも摂れるので、再考する必要がある。
竹川氏は、女性が健康にいいと好んで食べるものにも疑問を投げかける。「はやりのグリーンスムージーも、野菜をジューサーにかけることで、野菜で摂れる大切な食物繊維が断ち切られてしまっています。それに作りたてをすぐに飲むならまだしも、時間をおくとビタミン類が少なくなりますし、果物を入れることで、その果糖で太りやすくもなります」(竹川氏)
ランチは「ヘルシーなアボカドサラダだけ」なんてOLもいると思うが、アボカドは“森のバター”といわれるように脂質が多い。「ダイエットが目的なら脂質の低いお米を食べるほうが理想的です」(前同)
■管理栄養士のグラビアアイドルはコラーゲン鍋やマーガリンを食べない
管理栄養士の資格を持つグラドルの椎名香奈江さんは、美容にいいといわれるコラーゲン入りの食べ物、コラーゲン鍋などは「意味がないから食べない」とバッサリ切り捨てる。「コラーゲン鍋を食べたら美肌になると信じている女子はわりと多いんですが、コラーゲンは体内に取り入れたアミノ酸(タンパク質)を合成して、体内で作られます。食べたコラーゲンがそのままコラーゲンになるわけじゃないんです。これは栄養学的には常識ですね」(椎名さん)
さて、今回登場いただいた食と健康のスペシャリストたちが口をそろえたのが、「悪い油を口に入れない」ということだった。悪い油の代表は、マーガリンの油脂成分であるトランス脂肪酸だ。人工油であるトランス脂肪酸は、老化を促進させたり悪玉コレステロールを増やしてしまう。「トランス脂肪酸は菓子パンなどのショートニングにも使われています。私は菓子パンなども食べないようにしています」(斎藤医師)
薬剤師の田村氏は「時間がたった揚げ物は食べません」という。「私は揚げ物が好きなのですが、時間がたつと油が酸化してしまうんですね。酸化した油は細胞を酸化させてシミやしわを作るだけでなく、血管や内臓もボロボロにして、あげくは、がんまで誘発します。古く酸化した油はドミノ倒し的に健康を損なっていくんです」(田村氏)
仕事柄「スリムな体」を保つ必要がある竹川氏と椎名さんは「脂質を摂り過ぎてしまう料理を食べないようにしている」そうだ。「牛丼はたんぱく質が少なく脂質が多いバラ肉を使っているので、太りやすいですね。また、カツカレーはカレールウそのものが高脂質が多いうえ、カツの脂質も加わるので、僕は絶対にNG料理ですね」(竹川氏)
椎名さんは基本的に揚げ物全般を食べないというが、「特にカツ丼は食べません。男の人はガツガツ食べていますが……私には、あれは脂質と糖の塊にしか見えないんです(笑)」(椎名さん)
また、プロポーションを維持するために椎名さんが、「私は食べないようにしている」というのはイモ類。「肉じゃがはご飯のおかずとしておいしいですよね。でも、じゃがいもはイモ類で、炭水化物が多い。だから、肉じゃががメインの和定食は炭水化物×炭水化物になり太ってしまうんです。私は炭水化物はご飯で摂りたいので、イモ類は食べないことにしています」(前同)
脂質に加えて、小麦粉を使った食べ物も極力抑えるべきだという。「ドーナツは小麦粉を油で揚げて砂糖もたっぷり。太るのが確実なので口にしません」(竹川さん)
「私はパンやパスタなどはなるべく食べないようにしています。どうしてもというときは、脂質が多いクリーム系や、カルボナーラなどは注文しないようにしています」(椎名さん)
■キンキンに冷えたビールは…
2人とも「お酒はおつきあいでしか飲まない」と言う。酒を飲むと、肝臓がアルコールの代謝が最優先になり、糖の代謝が後回しになって太ってしまうからだ。「飲むときも、梅酒や杏露酒など果実系のお酒は絶対に頼みません。口当たりがいいので、つい飲み過ぎがちですが、果糖が多く、最も太るお酒です」(前同) 中年太りに悩む方はご参考に。
夏本番を迎えるこれからの季節、注意したい食べ物や飲み物もある。「暑くなると清涼飲料水を飲みたくなるのですが、果糖やブドウ糖が多いため肥満しやすく、急激に血糖値が上がり糖尿病の心配もあります。喉が渇いても甘い清涼飲料水や果実ジュースを飲まず、甘くないスパークリングウォーターなどを飲むようにしています」(斎藤医師)
田村氏は「キンキンに冷えたビールやアイスは極力避けている」という。「深部体温が1度下がると免疫力が30%低下し、代謝や血行も悪くなります。漢方医学でも体を冷やすことを戒めています。冷えたビールは1杯目だけ、2杯目からは常温にして飲む。アイスクリームも、温かいお茶を飲みながら食べるほどです」(田村氏)
食と健康のプロが自ら実践する“食べ物のべからず集”を、皆さんもぜひ試してみてください!