NTTコム・池田悠希、長い手でつかむかジャパンの座。 (2/2ページ)
この日は自陣から左右へ大きく振るNTTコムに対し、NTTドコモは大外の防御が鋭く飛び出しインターセプトを狙っていた。もっとも、そのエリアで球を回す池田は「前半でそういうの(NTTドコモの動き)を感じたところがあった。(接点から)ボールが出る前に外のディフェンスを確認しながらやっていました」という。
14-7とリードして迎えた前半17分、自陣22メートルエリア左中間でパスを受け取ると、さらに左大外へ球を回すそぶりを見せる。そのままラン。
インターセプトを試みる防御をかわし、スルスルと前進する。改めて左へパスをつなぎ、WTBの石井魅のトライを演出した。
以後もエリアを問わず攻め続けるなか、「ボールを触れる回数が多い。パスミスがあると、チームとしてうまく展開できないことになる。精度を上げていきたい」。収穫と課題を感じながら、戦いを優位に運ぶ。ちなみに試合前、首脳陣にはこう発破をかけられていたという。
「自分がこれと判断したことは、思い切りやれ」
そして、ほぼ勝負を決めていた後半ロスタイム。敵陣中盤右中間から右へ移動しながらパスを受け取ると、防御網の亀裂を突き破ってゴール前へ抜け出す。最後の追い手を引き付け、WTBの鶴谷知憲のフィニッシュを促した。
池田の目指す日本代表のアウトサイドCTBには、海外出身者が並んできた。2015年のワールドカップ・イングランド大会ではニュージーランドのマレ・サウが4戦中3戦で先発。今年6月のテストマッチ3連戦では、ウィリアム・トゥポウ、ラファエレ ティモシーがその座についた。
今後も骨格や身体能力に優れた選手の台頭が予想されるが、池田は「自分も大きい方だと思う」。海外勢への争いにもひるまない。
「外国人、日本人というものは関係なくやっていきたいです」
トップリーグで活躍し、国際舞台への挑戦権を得たい。
(文:向 風見也)