清少納言とは気の合う友人?枕草子のやりとりを探る:藤原行成 編 (2/3ページ)
最後の部分では、当の行成のほうでも私のことをよく理解してくれている、と締めくくっています。
二人の関係が表面的なものではないことがうかがえますね。
清少納言が局にいなければ家まで訪ねる行成はなかなか融通のきかない人でもあり、何か中宮に申し上げる際も、いちばん最初に取次ぎを頼んだ清少納言を探し、局(私室)に下がっていればわざわざ呼びつけ、里下がり(宮中から下がって自宅にいる)際もわざわざ押しかけてでも
「おそくまゐらば、『さなむ申したる』と申しにまゐらせよ」
「枕草子」(校注・訳:松尾聰・永井和子「新編日本古典文学全集」/小学館より)
と、中宮さまに取次ぎしに参れ、と言うのです。
顔を見る間柄あるとき、行成は冗談のように
「仲よしなども人に言はる。かく語らふとならば、何か恥づる。見えなどもせよかし」
「枕草子」(校注・訳:松尾聰・永井和子「新編日本古典文学全集」/小学館より)
「あなたと仲がいいと人からも言われています。こう親しくするのであれば何を恥ずかしがることがありましょうか。私に顔を見せてくださいよ」と言うのです。当時、女性が顔を見せるのは親姉弟、夫くらいのものでした。顔を見せるなんて「親しい関係になりましょう」と言っているようなものです。
このとき清少納言は、「いみじくにくければ(後略)」と、自分がにくらしい顔をしていますから、そういう人は好きになれないと以前おっしゃったあなたには見せられません、とかわしています。これに行成は
「げににくくもぞなる。