飲料業界、家電量販店に吹く猛暑の追い風 (2/2ページ)

週刊実話


 「コカ・コーラボトラーズジャパンが凍らせて販売しているスポーツ飲料『アクエリアス冷凍ペット』も、この暑さで需要が販売計画を上回ってしまい、品薄状態が続いている。そのため本州、九州、四国などでは一時休売の処置を取った。ポッカサッポロフード&ビバレッジでも、熱中症対策飲料の『キレートレモンCウォーター』が前年比3割増の生産でも追いつかないほどだという。赤城乳業も大ヒットアイスで年間5億本売り捌く『ガリガリ君ソーダ』が、7月中旬時点で3割程度伸びているというから驚きです」(大手スーパー関係者)

 夏に欠かせない家電製品のエアコンも、もちろん需要が高まっている。
 「エアコンは今年、どの家庭でも早い段階からフル稼働しているためか故障が増え、それが買い替え需要につながっています」(家電量販店店員)

 では、どれぐらい伸びているのか。
 「ヨドバシカメラのAkiba店では、7月販売が対前年比5割増。ビックカメラ全体では前年同期より6〜7割増。ケーズホールディングスでも、エアコンなど冷房製品が6〜8割増。メーカーでいえば、ダイキンなどは今年、国内外で過去最高の755万台の売上を見込む勢いです」

 プールのあるレジャー施設も大賑わいだ。東京都の『としまえん』では、7月の入場者数が7月22日現在で6万5000人と、前年より2割弱増えているという。
 「ほか、暑すぎることから屋内用プールがあるホテルも人気で、例年になく予約が多いといいます」(ホテル関係者)

 百貨店などでの売れ行きで目立つのは日傘などだが、女性用では例年の2割ほど売れ行きが伸びている。
 「目新しいところでは、今年は男性用日傘を買い求める若いサラリーマン風の人が多い。暑さで倒れ、職場に迷惑をかけたり、日焼けしすぎて見た目違和感が出てしまうのを避けたい、との声も多く聞こえてきます」(同)

 ドラッグストアなどでは経口補水液や制汗剤なども飛ぶように売れている。
 「経口補水液は通常ではやや高めなので、なかなか売れない。だが、今は水と電解質を素早く補給できるというので熱中症予防で伸びている。出荷数が対前年比の2倍と聞きます」(ドラッグストア関係者)

 大手生保関連のシンクタンク調査によれば、夏場の気温が1℃上昇すると関連消費は約3000億円押し上げられるという。つまり3℃で約1兆円ということ。酷暑恐るべしだ。
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