芳年はガチ!師匠 歌川国芳譲りの抜群センスを発揮、月岡芳年が妖怪伝説を描く「和漢百物語」

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芳年はガチ!師匠 歌川国芳譲りの抜群センスを発揮、月岡芳年が妖怪伝説を描く「和漢百物語」

先日紹介した、練馬区立美術館で開催中の展覧会「芳年ー激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」

最後の浮世絵師「月岡芳年」の画業の全貌を紹介する展覧会「芳年ー激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」開催

本展は幕末〜明治時代に活躍した”最後の浮世絵師”「月岡芳年(つきおかよしとし)」の画業を回顧する貴重な展覧会で、紹介記事の中では芳年が晩年に描いた月百姿や風俗三十二相を紹介しましたが、今回は芳年が初期に描いた代表作「和漢百物語」を紹介します。


「和漢百物語」は日本や中国の怪奇談や妖怪伝説を描いた全26図からなる揃いもの作品で、芳年が26歳の時(慶応元年-1865年)に刊行されました。

芳年の作品といえば暴力や殺しなどをテーマにした”無惨絵”が代表的な作品として取り上げられることが多いですが、先日紹介したように月百姿のような作品も多く手がけていました。

十五夜にぴったり!幕末の浮世絵師・月岡芳年の不朽の名作「月百姿」全100作品を一挙紹介

「和漢百物語」は初期の作品ではありますが、既に芳年の才能が十分に発揮された見事な揃いもの作品になっています。

作品の中には武士が主役のものもいくつかあるのですが、芳年の師匠である歌川国芳(うたがわくによし)の武者絵を彷彿とさせる、歌舞伎でいうところの見得(みえ)の切りかたが最高にかっこいいんです。


物語の劇的なシーンを切り取ったかのような描き方のセンスは抜群で、浮世絵作品ではこういった描き方は珍しくはありませんが、芳年の場合、人物を美しくかっこよく見せるためのオブジェクトの配置がほんと素晴らしいと思います。


このような芳年のポテンシャルの高さによって、晩年の傑作、月百姿が生まれることになるわけですが、晩年の作品は洗練された感じがあるのに対し「和漢百物語」は豪快さが際立っているように思えます。

それでは、最後に「和漢百物語」を一挙紹介します!どうぞ!


























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