大阪桐蔭や横浜高校にドラフトの目玉が! 燃える夏の甲子園「金の卵」選手リスト

日刊大衆

大阪桐蔭や横浜高校にドラフトの目玉が! 燃える夏の甲子園「金の卵」選手リスト

 今年は「未来のスター」が大豊作。目の肥えたスカウトをうならせる、光輝く球児たちを一挙に大公開!

 ついに開幕した夏の甲子園。今回は第100回の記念大会とあって、出場校は56校と過去最多。秋のドラフト会議でプロに指名されるであろう有力選手たちも多数出場している。中でも、スカウト陣からのひときわ熱い視線が注がれているのは、“スター軍団”大阪桐蔭高だ。「これまでも桑田真澄清原和博を擁したPL学園など、複数のドラフト候補を抱える高校はありました。しかし、今年の大阪桐蔭はケタ違いで、“各ポジションにドラフト候補がいる”とまで言われるほど。こんなに粒ぞろいのチームは史上初でしょう」(高校野球を取材し続けてきたベテランのスポーツ紙記者)

 そんなチームにあってドラフト1位指名、さらには競合も間違いなしと、圧倒的な評価を受けているのが、投手の根尾昴だ。彼の運動能力は、幼少期からズバ抜けていた。小学生で、すでに128キロのストレートを投げ、中学時代にはアルペンスキー大会で全国優勝したことも。また学業成績も優秀で、成績は常にオール5。医者の両親は、医学の道に進ませたかったようだ。しかし根尾は野球を選び、猛者の集まる大阪桐蔭に進学。1年生でベンチ入りを果たすと、今では投手、遊撃手をこなす「二刀流」として、チームを支える中心選手となった。最速148キロのストレートとキレのあるスライダーを武器とする投手として、春のセンバツでも大活躍したが、専門家はまた違う見方をしているようだ。「ソフトバンクの王貞治会長が“打撃を生かして野手に専念すれば向こう15年、遊撃手はいらなくなる”と、根尾の素質をベタ褒めしていたんです。どうやらプロの評価は、投手よりも野手・根尾のようですね」(前出のスポーツ紙記者)

 そして大阪桐蔭にはもう一人、ドラ1候補がいる。高校ナンバーワン打者との呼び声も高い、外野手の藤原恭大だ。彼は高校入学後、1年生でレギュラーをつかむと、2年生春のセンバツ決勝で2本の本塁打を放ち、優勝に貢献した。高校生離れしたバッティングセンスもさることながら、藤原にはさらに非凡な点がある。「藤原は守りも超高校級なんです。外野の守備範囲が広く、難しい打球の処理もうまい。打つだけの選手ではないので、将来が楽しみですよ」(プロ球団関係者)

 この2人のドラ1候補以外にも、大阪桐蔭には逸材がズラリ。「投手ではエースの柿木蓮と大型左腕の横川凱、野手では強肩捕手の小泉航平、他チームなら4番を打てる山田健太、天才的な打撃を見せる中川卓也といったところが、プロの指名を受けるともっぱらです」(スポーツ紙デスク)

■東のスター軍団にも超高校級の選手たちが!

 そんな大阪桐蔭に対抗しうるのは、“東のスター軍団”横浜。投の及川雅貴、打の万波中正を筆頭に、超高校級の選手たちが何人も顔をそろえている。まだ2年生の及川は、3年生の板川佳矢にエースの座を譲ったものの、中学時代にU-15代表に選ばれた本格左腕。今春の試合で152キロをマークし、一躍スターダムにのし上がった。

 一方の万波は、コンゴ人の父と日本人の母を持つハーフ。190センチ・89キロという恵まれた体格を生かしたパワーヒッターで、県予選の決勝では、横浜スタジアムの左翼席最上段に超特大アーチを放っている。2人ともまだまだ荒削りだが、大甲子園にふさわしいスケールのでかい野球を見せてくれそうだ。

 もちろん、他の出場校にも金の卵たちが、めじろ押し。特に今大会は、スピード自慢の豪腕投手たちが集まっていると評判だ。その一番手は、金足農の吉田輝星だ。MAX150キロの本格派右腕で、「球速よりもボールの回転が素晴らしい。球のキレが抜群」(高校野球関係者)と周囲の評価は高い。県予選の全5試合を一人で投げ抜き、決勝戦では昨夏代表の明桜を4安打、11奪三振で完封。野球専門誌『野球太郎』の持木秀仁編集長も、吉田をこう絶賛する。「高校生投手として、完成度はピカイチ。“桑田二世”とも呼ばれますが、馬力は桑田以上かもしれません」

 今回出場する56チーム中、最後に甲子園のキップを手にしたのは岡山県の創志学園。このチームを牽引する2年生エースの西純矢もまた、スピードボールが自慢の投手だ。県大会では、ストレートで押しまくる投球スタイルで、三振の山を築いた。「150キロの直球も魅力的ですが、三振を奪うごとに、マウンドで絶叫する“熱さ”がまた、いいんですよ。最近では珍しい、気持ちで投げるピッチャーですね」(前出のスポーツ紙デスク)

 速球派がひしめく中、智弁和歌山のエース・平田龍輝は、また違った武器を持つ。ストレートはMAX144キロと、他の有力投手に見劣りするが、「直球と変化球のコンビネーションで勝負するタイプ。制球力が非常に高いです」(前出の高校野球関係者)

 ここで野手の有望選手に目を向けてみると、平田のチームメイト、智弁和歌山の主砲・林晃汰もプロスカウトの注目株だ。1年時からレギュラーとして活躍。将来を期待される長距離砲として脚光を浴びたのは、やはり甲子園がきっかけだった。「昨年夏の甲子園、左中間スタンドにホームランをぶち込んだのは強烈でした。左のスラッガーですが、逆方向に強い打球が打てる打者は、なかなかいません。柔軟性と力強さを併せ持つ、貴重なバッターですね」(スポーツ紙デスク)

■二刀流は開花するか!?

 長打力に定評のある野手といえば、花咲徳栄の野村佑希も負けてはいない。1年生の秋から4番を任され、昨年夏の甲子園では、打率5割超で2本塁打。「ホームランバッターの資質を備えている」と各球団のスカウトが絶賛した。そんな野村は今年、背番号1を背負い、エースとしてチームを引っ張る。「140後半のストレートに、スライダー、フォークもいい。投手コンバートはチーム事情からでしょうが、想像以上の投球を見せています」(前同)

 しかし、前出の持木編集長は、その器用さが不安材料になるという。「甲子園で投げるとなると、心身の負担は大きい。そうなると往々にして、肝心の打棒が湿ってしまいがちです。ある意味、投手としての才能が、彼にとっての足かせになってしまうかもしれません」

 通算56本塁打を誇る野村だが、今回の予選ではホームランなし。甲子園では周囲の不安をかき消し、投打でチームを勝利に導けるかが見どころになりそうだ。

 けっしてパワーヒッターではないが、左右に打ち分ける好打者として注目を集める選手もいる。日大三の遊撃手・日置航だ。キャプテンを務める日置は、激戦の西東京大会でチームを牽引する大活躍。準決勝ではリードされた場面で反撃の二塁打、決勝では先制2ランを放つなど、勝負強さを発揮した。総合力の高さは、誰もが認めるところだが、「ただ、良くも悪くも、すべてが平均点。突き抜けたところがないのが少し寂しい」と持木編集長は、さらなる成長に期待を寄せる。

 最後に紹介するのは、大阪桐蔭の根尾、藤原と並ぶ今年の超目玉。ドラフト1位指名が噂されている報徳学園の小園海斗だ。「スカウトたちが“立浪二世”と評するほど、野球センスの塊。ショートの守備は抜群で肩も強い。もちろんバッティングは申し分ない。高いレベルで三拍子そろった、まさに逸材です」(スポーツ紙記者)

 県大会決勝では、姫路ウイング球場のバックスクリーンに特大のホームランを叩き込んだ。兵庫県高野連の関係者は“まさか高校生が!?”と驚愕したという。「小園選手は唯一、長打力だけが物足りないといわれていました。しかし、オフの間に肉体改造してパワーが開花。スカウトの評価は相当、高まっているはずです」(持木編集長)

 今回リストアップした金の卵以外にも、今大会で初めて頭角を現す選手がいるかもしれない。「個人的には福岡・折尾愛真の長野匠馬選手に注目。1番打者でありながら長打力があって、非常に面白い存在です」(前同)

 超高校級球児から隠れた原石まで、100回目の夏も熱くなりそうだ。

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