「夏の甲子園」大阪府代表の“記念大会に強い”伝説は明星高校から始まった! (2/2ページ)

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 この追加点の絶好の場面で明星は4番の和田徹(元・阪神など)が内野安打し、一、三塁。さらに5番の浜田美彦の時に和田が二塁盗塁を敢行すると、下関商の捕手が二塁へ悪送球。この回、明星に2点目が転がり込んだのである。

 これ以降、明星打線は池永から追加点を奪えずにいたが、先発したエース・堀川浩伸(法大)が踏ん張り、得点を許さなかった。6回裏に連続長打で1点を返され、なおも1死一、二塁とピンチを招いた場面でも2番手の角田哲美が好リリーフ。同点を許さなかった角田が最後まで投げ抜き、2-1で明星が2-1で逃げ切ったのである。

 こうして池永擁する下関商の春夏連覇の夢を打ち砕いた明星は、春夏通算7度目の甲子園出場にして初の全国制覇を飾ったのである。なお、この時明星を率いていた真田重蔵監督はプロ野球でも沢村賞を獲得するなど実働11年で178勝を挙げた名投手(松竹などで活躍)。さらに戦前最後の甲子園大会で2連覇を達成した海草中(現・向陽=和歌山)のエースでもあった。つまり、真田は元プロ野球選手で甲子園優勝監督第1号となっただけでなく、甲子園優勝投手が甲子園優勝監督となった第1号でもあるのだ。

(高校野球評論家・上杉純也)=敬称略=

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