日本大学、薬物中毒怪死事件、山口達也…みのもんたが斬る! 2018年上半期8大ニュース

日刊大衆

日本大学、薬物中毒怪死事件、山口達也…みのもんたが斬る! 2018年上半期8大ニュース

 いろいろあった2018年上半期。今夏も、衰え知らずの黒光り帝王、みのもんた(73)が、酷暑に負けずに熱ズバッとブッタ斬る!

 今年も息つく暇もなく、いろんなニュースが飛び込んできたけど、連日、ワイドショーを賑わせたとなると、まずは日本大学アメリカンフットボール部の危険タックル問題は外せないね。関西学院大学の選手に傷を負わせた危険タックルは、内田正人・日大前監督と井上奨前コーチの指示だと認定され、2人は事実上の追放処分。まあ、それはいいよ。問題は日大という大学組織としての対応。誰もちゃんと責任を取ろうとしない。

 パチンコ店から出てきた田中英寿理事長に週刊誌記者が事件の見解を聞くと、「俺、アメフトなんてルールも知らないし……」と完全に他人事なんだから、あきれたよね。この方、元はアマ横綱で、実力は、あの輪島なんかより上だったという人。一瞬、その筋の人かと思える貫禄と迫力なんだけど、どうやって今の地位を築いたんだろう。そっちが気になった(笑)。

 しかも、こういう無責任な大学が年間約90億円の補助金を受けている。そこが最大の問題だよ。補助金と言えば聞こえがいいけど、国民の血税なわけだから。そのへんをマスコミには厳しく突っ込んでほしかった。90億円と言えば、相当使い出はあるよ。ぼくなら銀座のクラブなら、どれだけ飲めるんだろうって、まず想像しちゃったけどね(笑)。

 モリカケ問題もまだくすぶっていたよね。文書改ざんが騒がれた森友学園の件にしても、そもそも国有地売却に至った経緯が腹立たしい。国有地と言ったら我々国民の資産ですよ。それを国は約8億円も値引きして売っちゃった。取引の際、安倍総理や昭恵夫人の名前が出されたかどうか、真相は知らない。

 それにしたって8億円の値引きは非常識極まりないよ。たとえば、1万円の商品を前に「高すぎるから安くしてよ」と文句をつけても、8000円も値引きしてくれることは通常ありえないじゃない。そんな商売を平気でやっちゃうところに問題の根深さがある。

 国や大学がこんな調子だから、日本を代表する一流企業でも信じられないトラブルが相次いだ。新幹線のぞみの台車に破断寸前の亀裂が見つかったときはビックリしたよ。台車を製造した際、鋼材を削り過ぎて強度が保てず、それが亀裂につながったというのが調査結果だった。亀裂によって台車が破損していれば、大惨事になっていた可能性だってある。昨秋に発覚したのに、まだ今年も続いていた日産自動車の無資格検査やデータ改ざんなんて、以前じゃ考えられない不祥事。JR西日本にしても日産にしても世界に冠たる大企業であり、技術立国、日本の象徴ですよ。それが、この有り様。日大といい森友といいJRや日産といい、責任の所在をはっきりさせず、すべてウヤムヤのまま。国民はもっと怒らないとダメだよ。

■サッカーワールドカップは明るいニュース

 上半期の明るいニュースはロシアW杯の日本代表の躍進くらいかな。誰も期待してなかったのにベスト16まで進んじゃった。試合はどこで見ていたかだって? お気に入りのチーママの家で見てましたよ(笑)。ただ、ポーランド戦では、負けているのにリーグ突破のために終盤、ボールを回して攻撃せずにバッシングを受けた。できれば徹底的に戦って、勝つ道を選択してほしかったよ。警告数の差で勝ち上がるなんてルールも、実に分かりづらい。それでも監督交代は正解だったね。短期間で選手の心を掌握するには、やはり日本人監督でなくっちゃ。西野朗監督は見事に、それをやってのけた。この人、女性のハートをつかむのも得意らしいね。詳しくは知らないけど……(笑)。

 背後に女性の存在が噂されたと言えば、「ビートたけし独立騒動」か。まあ、たけしさんのように才能がある人なら、愛人が何十人いたっておかしくない。モテて当然。そんなことより、「えっ、たけしさん、独立してなかったの」というのが、ぼくの正直な実感。オフィス北野は太田プロから彼が独立してできた会社なわけで、そこからまた独立するという意味が当初は分からなかった。理由はいろいろあるんだろうけど、どこへ行こうが彼の人気は不動ですよ。現在、テレビのコメンテーターの中で発言の安定感はピカイチ。芯に確固たる正義感があるから、ブレがない。あざけるような発言もするけど、大事な問題に対してはズバッと正論を吐く。たけしさんが頬杖をついて横にずっこけるとき、あるじゃない。あれは、怒りを抑えながら、ホンネをグッと呑み込んだとき。ぼくには、それがよく分かる。でも、実は案外、「早く撮り終えて彼女のところに行こう」なんて思ってるのかもしれないけどね(笑)。

 彼はとにかく博学だし、よく勉強していて、どんな話題でもちゃんと受け答えしちゃう。そのうえ、映画を撮れば国際的に評価されるし、絵を描いても、タップを踏んでも超一流。ぼくも過去に、いろんなテレビ人を見てきたけど、戦後最大の天才でしょう。日本のアインシュタインと言っても少しも大げさじゃない。

■TOKIO山口達也の酒乱は残念

 同じ芸能界のニュースでも、ちょっと悲しかったのがTOKIOの山口達也の不祥事と事実上の引退。アル中なのか、酒乱なのか知らないけど、未成年の女の子を自分の部屋に入れた時点で完全にアウト。人間として失格でしょう。それでも、彼の行動に漂う悲哀や孤独は分からないでもない。彼は離婚して独り身だったんだよね。ぼくも妻に先立たれて7年。独り身の寂しさはそりゃあ、あるよ。彼はまだ46歳。男盛りだしね。だからって、彼が犯した罪の言い訳にはならないけど、親身になって彼を心配する友人はいなかったのかと思うな……。

 同様に「紀州のドンファン怪死事件」も、悲しい男の末路って気がするなあ。美女4000人に30億円を貢いだ金満家の急性薬物中毒死。それだけでも話題性十分なのに、彼が死んだとき、家にいたのは55歳年下で結婚したばかりの美人妻と長年連れ添ってきた家政婦の2人だけ。そして、会社の金庫に入っていた3億円が消えていた。次々に出るネタに、お茶の間は1億総探偵状態だったね。だけど、事件は迷宮入りしそうな気配……。

 でも、一番興味深いのはドンファンと年下妻との出会いだね。空港で転んだところを、この女性が助けてくれたのが縁だったんでしょ。嘘かホントか知らないけど、気持ちは分かる。ぼくも年取って転んだら起き上がるのは大変だから(笑)。そんなときに若くて美しい女性が手を差し伸べてくれたら、もうイチコロですよ。男なんて寂しい生き物だから。

 でもまあ、死ぬなら桂歌丸師匠のようにありたいね。最期まで落語に情熱を傾けた姿は羨ましくもある。あの人は生涯を通して努力家、勉強家だった。ぼくと歌丸師匠とのつきあいは長いんだ。というのも文化放送のアナウンサーになって間もない頃、『モダン寄席』という番組を担当した。そのとき、歌丸師匠はまだ二つ目だった。当時、寄席の控室にいると、師匠と弟子のやりとりが面白いんだよ。たとえば、師匠が弟子にギョク(玉)つきの蕎麦を頼む。すると、弟子は蕎麦と茹で卵を持ってくるんだな(笑)。でも、師匠は怒らない。「おまえ、皮を剥くのが大変だろ。自分のアソコの皮も、まだ剥けてないのに」

 そんな洒落の利いた会話がずいぶん勉強になった。落語の世界はぼくのしゃべりの原点であり、人生を学ぶ場でもあった。同じ時代を共に生きた歌丸師匠が逝ったのはホントに寂しいな。

みの・もんた 1944年8月22日、世田谷区出身。大学卒業後、文化放送入社。退社後89年から『午後は○○おもいッきりテレビ』(日本テレビ系)の司会で人気を博し、05年からは8年間『みのもんたの朝ズバッ!』(TBS系)の司会を務めた。夜の銀座通いは現在も健在。

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