『西郷どん』笑福亭鶴瓶の“岩倉具視役”抜擢に、伏線があった!?
夏に入ってから新キャストが続々と登場し、話題を集めている大河ドラマ『西郷どん』(NHK)。鈴木亮平(35)が演じる主人公の西郷吉之助もすっかり威厳のある男となり、これからがますます楽しみだ。8月12日の放送は、笑福亭鶴瓶(66)が演じる岩倉具視が、本格的に登場した注目回だった。まずはその内容を振り返ってみよう。
一橋慶喜(松田翔太/32)と朝廷を切り離そうと、西郷吉之助は暗躍していた。吉之助と大久保一蔵(瑛太/35)は、立場が近い公家の岩倉具視に近づくが、翻弄されてしまう。そして、岩倉の家で桂小五郎(玉山鉄二/38)と相対し、桂と一蔵が一触即発の状態となるが、岩倉がその間に入って仲裁する。吉之助はその後も岩倉の元に残り、説得しようとするが……。
岩倉具視は明治政府の重鎮で、近代日本史を語るときに外せない偉人であることから、『西郷どん』でも大活躍が期待される。今回、この大役を担うのが笑福亭鶴瓶だ。ふだんはバラエティでの活躍が目立つが、これまでも2005年に宮藤官九郎(48)の脚本で話題になった『タイガー&ドラゴン』(TBS系)や、13年の大ヒットドラマ『半沢直樹』(TBS系)といった人気ドラマに多く出演している。クセがありながらも熱い芝居をする俳優としても定評がある。それゆえに、今回の岩倉具視役にも注目したいのだが、この岩倉役、大河ドラマではかなり特別な役どころなのだ。
というのも04年の『新撰組!』、08年の『篤姫』、13年『八重の桜』と、近年の岩倉具視役がどういうわけか、お笑いジャンルのタレントが担当しているのだ。大河にこんなバラエティ枠があったとは驚きだ!
■過去の岩倉具視俳優は、どんなメンツ?
『新撰組!』で岩倉を演じたのは中村有志(62)。パントマイムやコント、そしてレポーターや司会業でもおなじみの中村だが、実は俳優としても多数の作品に出演してきた。大河ドラマという大舞台で、しかも人気脚本家である三谷幸喜(57)の作品で、岩倉役に抜擢されたのも納得できる。
次の『篤姫』での岩倉役は、片岡鶴太郎(63)だった。今では俳優として有名だが、もともとは80年代に大ブレイクし、得意のものまねでお茶の間の人気者だった。『篤姫』のときの迫力ある岩倉が評判となったのか、14年には『軍師官兵衛』で小寺政職という大役を好演している。
そして、『八重の桜』での岩倉具視はご存知、小堺一機(62)だ。これも実に印象的な配役だった。関根勤(64)とのコンビ、“コサキン”として全国的な人気タレントになった小堺もまた、定期的に俳優業をこなしているが、異様な存在感を示した『八重の桜』での岩倉は数々のキャリアの中でもトップクラスのハマり役だった。
岩倉具視は公家としての高貴さを持ちながら、明治維新を裏で操ったともいわれるミステリアスな男だ。それゆえにクセの強い俳優がキャスティングされているのだろうが、偶然とはいえコメディアンが連なっていることには驚きだ。今回の笑福亭鶴瓶のキャスティングで、さらに岩倉具視が注目されることは確実。『西郷どん』後半戦のキーマン、鶴瓶の岩倉から目が離せない。(ドラマライター・半澤則吉)