黒と白の点の見え方でわかる。自閉症スペクトラム障害の診断に役立つ錯視動画 (2/3ページ)

カラパイア



白の点と黒の点が反対の方向に動いて見える(ASDの傾向あり)
 白の点と黒の点が独立した層(シート)を形成し、それぞれ別方向に動いているように見える人はASDの傾向があるという。もちろん個人差もある。

・ASDの傾向は瞳孔の変化にも現れる
 自分がどのように見えているのかわからないという場合には、この動画を使って第三者に客観的に判断してもらうことも可能だ。

 動画を見ている時の瞳孔の動きに注目してもらう。瞳孔は目に入る光の量を調整するもので、明るければ縮むし、暗ければ広がる。

 単一の筒として見える人の場合、個別のパターンを目で追わないために瞳孔は変化しない。

 ところが別々の方向に動く2枚のシートに見える人の場合、それぞれのパターンを交互に見るため瞳孔が変化する。黒い点を見れば瞳孔が拡大するし、白い点を見れば縮小する。

 瞳孔に変化のあった人は2枚のシートに見えており、ASDの可能性が高いと判断できるのだ。

[画像を見る]

 ASDの人は、人は表情を読み取れないと言われている。

 実際にその定説は検証されており、カリフォルニア工科大学で行われた研究によると、一般的な人は写真に顔が映っているとそれに注目するのに対し、ASDの人は写真の中央に注目することが分かった。

・自閉症スペクトラムの人は何が写っているかに関わりなく写真中央に強く引きつけられる傾向があることが判明(米研究) : カラパイア

 だがもちろんその優位性もある。例えば体系的思考に優れている人もいて、特定の分野でその能力を発揮している。

 世界中に一定数の確率で存在するASDは、明確にこの世に存続する理由があるのだ。
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