みのもんた本人が明かす、銀座での“酒豪伝説”裏話
まだまだ残暑厳しい日本列島。夏バテ気味の読者諸兄にはぜひ、ビールを片手に、まだまだ現役、“銀座の帝王”みのもんた(73)の「お酒」四方山話を読んで、スカッとしていただきたい!
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今でも、いろんな人から聞かれますよ。「みのさん、元気ですね。相変らず銀座で飲んでいるんですか?」もちろん! 毎日、仕事を終えて、それから酒を飲むことが健康の秘訣だと思っているから。月に一度、健康診断をしているけど、おかげさまで腎臓も肝臓も、どこも悪くない。
酒が好きで、しかも強いっていうのは遺伝だね。オヤジもオフクロも強かったし、2人とも本当に楽しいお酒だった。どれくらい強いかって? 以前、週刊誌の記者に、ぼくと銀座を飲み歩きたいと頼まれたから、
「じゃあ、1週間、ぼくのクラブ通いにつきあってみますか。ぼくと同じペースで飲むならいいよ」
そう言って、一緒に飲んだことがあった。でも、彼は3日で脱落。それなりに酒豪を自任していたようだけど、ぼくのペースにはついてこられなかった。
何しろ、ぼくは大きめブランデーグラスにクラッシュアイスを敷き詰め、そこにウイスキーやブランデーをなみなみと注ぎ、数分してグラスに霜がついた頃、一気にグワッと飲み干す。これができなくなった時点で、彼にはお引き取り願いました(笑)。
昔は放送局の連中も連れて、よく飲みに行ったもんだよ。たとえば、収録が終わるとタクシー3台に分乗して横浜に行く。関内にある老舗のクラブを何軒かハシゴして、どんちゃん騒ぎ。
そうやって遊んだ中から僕の後継者が出てくるかと思ったけど、とうとう一人も出てこなかった。それは、ちょっと寂しいよねぇ。
■梅沢富美男、高田純次と飲み明かした夜
今、芸能界で一緒に飲むのは、梅沢富美男さん(67)と高田純次さん(71)かな。梅沢さんがまたつきあいがいいんだ。その律義さと行動力には驚かされる。ぼくが京都で飲んでいるときだった。彼は名古屋の御園座で公演の真っ最中。
「さすがに今晩は飲めないよねぇ」
そんな電話を入れたわけさ。そしたら、ちゃんと、やって来た(笑)。舞台を9時に終えると、そのままタクシーに乗って京都に一直線で11時に来た。翌日、舞台があるにもかかわらず、深夜まで平然と飲んだからね。このつきあいの良さには兜を脱ぎましたよ。
僕が休暇で沖縄に滞在していたときは、もっとすごかった。来るのはまず無理だと分かっていながら、ぼくは誘いの電話をかけた。
「今、沖縄にいるんだよ。部屋を余分に取ったから、よかったら来ない?」
意地悪だよね(笑)。だってオンシーズンだったから、東京から沖縄への空の便はすべて満席。一応、ホテルのフロントで確認したところ、「JALもANAも取れません」との返事だった。ところが、梅沢さん、翌日、僕が泊まっていた沖縄のホテルに当たり前のような顔で現れた。
「えっ、どうやって来たの⁉ だって、飛行機は満席だったでしょ。何か特別な裏技とか使ったわけ?」
かなりしつこく聞いたんだけど、ニヤニヤしているだけ。結局、何も教えてくれなかったね。でも、楽しかったよ。梅沢さんとは2泊3日のゴルフ三昧。そして当然、夜は飲み明かした。
梅沢さん、今日は空いているのかな。ちょっと電話してみようっと。
(携帯電話で梅沢さんに電話をするが、留守電になる)
“もしもし、梅沢さんですか~。今日、8時半に銀座の○○にいま~す”。これで必ず折り返しがかかってくるから(笑)。
純ちゃんも、「今、銀座のクラブにいるんだけど、どう?」と電話を入れれば、よほどのことがない限り、すっ飛んでくる(笑)。しかも、純ちゃんと飲む酒は、とにかく楽しい。一緒にいて退屈することがない。
それはホステスの女の子たちも同じ。あの調子で、しゃべりっぱなし。これがまた面白いから、みんなゲラゲラ笑いっぱなし。しかも純ちゃん、笑わせるだけでなく、ちゃんと女の子一人一人を褒めて、褒めて、褒めまくる。そこをおろそかにしないから、モテる。でも、よく見ていると、純ちゃん、かわいい子しか相手にしないんだな(笑)。
「どうして、私には何も言ってくれないのよ」
女の子に文句を言われても、やっぱり、かわいい子だけ相手にする。それが彼の流儀なんでしょう(笑)
現在発売中の『週刊大衆』9月10日号では、「銀座の現在」から「身銭を切って飲むことの意味」まで、“酒の賢人”みのもんたが銀座での飲み方について語っている。