「セクシー飼育キット」で渦巻いたエロい妄想の結果とは (2/3ページ)

まいじつ

そもそもは、米国のトランス・サイエンス・コーポレーションが57年に『インスタントライフ』、62年に『シーモンキー』と名付けて売り出したものを、日本のテンヨーが輸入販売したもので、箱は英語表記のままでした。

実際の作業ですが、まず「1」と書かれた袋の中身を水に溶かす。24時間たったら「2」の袋の中身を入れる。たったこれだけで数時間後にシーモンキーが誕生するというんです。当時は『ボンカレー』(68年)や『カップヌードル』(71年)などインスタント食品が次々登場し、脚光を浴びた時代。まさに“即席時代”を象徴した画期的商品でした。

さて、「2」の中身を入れ、あと数時間程度でシーモンキーが生まれてくるという、このときほどワクワクしたことはありません。私は水槽の前をひとときも離れず、生命誕生の神秘的瞬間を息を飲んで今か今かと待ち構えていました。

あ! 水槽の中に動くものが…。ごく小さい何かがヒョコヒョコと動いているのが分かりました。やった~、シーモンキーの誕生だ!!

ん? よく見るとイラストと全く違いますよ。いや、もうちょっと大きくなればきっと広告のようなセクシーな生物になるに違いない、と成長を見守っていましたが、人間の形とはかけ離れていく一方…。エビのような胴体にムカデのような無数の足が生えていて、それが細かく動く、とても「海の猿」と呼べるようなものではない、不気味な生物…。このときになって、やっと私は理解したのです…これはミジンコなのでは?

そう、実はシーモンキーの正体はアルテミナ・サリーナ(Artemia salina)という小型の甲殻類の仲間で、その卵は乾燥に耐え、長期に渡って休眠することができるため、熱帯魚の生餌として普通に売られてる生物だったのです。

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