「セクシー飼育キット」で渦巻いたエロい妄想の結果とは (3/3ページ)

まいじつ

水温が20℃以上の水槽に卵を入れると24時間ほどで孵化し、成長を始めるという、この生物の性質をうまく利用・演出したのがシーモンキーというわけ。そして、71年だけで20万個売り上げたというヒットの要因は、絶妙なネーミングとあのイラストのおかげでしょう。広告大国アメリカならではのショーマンシップに、まんまとやられました。

純朴な小学4年生男子の夢は無残に打ち砕かれたわけですが、それでも私はマメに水を掃除したり、ストローで空気を入れてやったり、かいがいしく世話をして、何と卵を持つまで成長させることに成功しました。このときは本当にうれしかったですね。

その卵がもうすぐかえるという、ちょうどそのとき、わが家で飼っていた猫が水槽を倒して中身を床の上にぶちまけてしまい、シーモンキーは全滅してしまいました。私のひと夏のシーモンキー体験は、こうしてあっけなく終了したのです。

さて、シーモンキーは実は今も売られています。名前はそのまま使われていますが、あの印象深いイラストではなく、実物の写真となっています。他にも類似品が多数あり、ガチャガチャで数百円で買えるものまでありました。どれも成長したアルテミナ・サリーナの写真を載せていますが、今、私が子供だったとして、これらを飼いたいと思うかは疑問です。

やはり、いかがわしいイラストが夢を与えてくれたからこそ、あのとき、狂おしいほどのワクワク感を味わえたのだと思います。

(写真・文/おおこしたかのぶ)

【画像】

Arthur-studio10 / Shutterstock

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