常に笑えるホラ話を 円城塔、新作『文字渦』を語る(2) (2/4ページ)
取材で「作品を理解できているかわからないんですけど」と言われたりするのですが、わかるわけないんですよ。書いている方だってわかっていないところがあるんだから(笑)。
――今回の作品を読んでも、その笑わせ方が独特すぎて……。円城:失笑に近いかもしれません(笑)。でも、ちゃんと読んでくれる人がいるんですよね。

円城:可能性はあると思いますが、現状ユニコードが邪魔をしているのは間違いないです。ないと困るのは間違いないですが。ユニコードに則った文字を使っている方が楽だから皆そっちに住み着いている。変わるとしても近々は無理でしょうね。
ただ、歴史を考えると文字自体も変わってきてはいますよね。たとえば書体などはかなり変わっています。現行の日本語用の活字ができてから150年ほどですが、それ以前の文字は普通の人は全然読めないでしょうし、昔の活字も読みにくかった。
それが読みやすく変化してきたわけですが、あくまで「紙」に印刷した時に読みやすいように、という変化です。電子端末にはまた違う形があるのかもしれません。
――電子端末向けの文章についてもお聞きしたいです。「新刊JP」はアクセスの半分以上はスマートフォンからなので、スマホで読みやすいような文章を常々考えています。わかりやすいところでは、3行くらい書いたら行間を1行空けて、文章を詰めないようにしたりといったことをしているのですが、作家の方も電子端末向けの文章について考えることはありますか?円城:僕は考える方だと思います。小説でいうと「なろう系」は完全にウェブで流し読みするのに特化していますよね。文章は短くて、ほとんどが人間関係に関する文章になる。携帯で読むことを考えると当然だと思います。