元横綱・武蔵丸が喝!「今の横綱は休場しすぎ、お客さんにも失礼だよ」 (3/3ページ)
ケガを治すなら休場して徹底的に治すとかしないと、取り返しのつかないことになる。CMとか出てる場合じゃないんだよ! このところ少し復活してきた逸ノ城(25)もそうなんだけど、とにかく、みんな稽古量が足りてないんだよ。
――稽古はウソをつかないということですね。
武 そうだよ! 俺がいた(以前の)武蔵川部屋は関取衆の人数が多かったということもあったけど、稽古時間も長かったし、厳しかった。しかも、稽古が休みの日は師匠(元横綱・三重ノ海)が決めていて、休みはほぼなかったよ(笑)。そんな中から、俺とか、大関の武双山、出島、雅山といった連中が出たんだよ。当時は、それが当然だと思っていたから、「休みたい」とか「つらい」なんて思いもなかったけどね。
――武蔵丸、武双山らを誇る武蔵川部屋と、貴乃花、若乃花、貴ノ浪らがいる二子山部屋とはライバル関係でしたね。
武 武蔵川 VS 二子山の時代だよね。若貴に曙がいて、今思えば、すごい時代だったと思うよ。俺がハワイから来日して、入門したのは、彼らの1年半後なんだけど、2年ちょっととかで十両に上がった3人を見ていたからね。
俺は11場所(2年弱)で新十両を決めたんだ。全勝優勝(94年名古屋場所)したのが彼らより早いっていうのは、今でも誇りに思っている。貴乃花とは本割で48回も対戦した(19勝29敗)けど、お互い横綱だった01年夏場所千秋楽の相撲は強烈な思い出だな。
14日目の相撲で右ヒザをケガした貴乃花は、千秋楽の土俵に上がれるか微妙な状態。それまでの成績は、貴乃花が13勝1敗、武蔵丸が12勝2敗。本割で貴乃花が敗れ、両者は13勝2敗の相星になり、優勝決定戦へ。貴乃花への大声援が飛ぶ異様な空気の中で迎えた決定戦。武蔵丸を上手投げで下した貴乃花は「鬼の形相」で22回目の優勝を飾った。
武 俺は「目の前にいる貴乃花を倒すだけ」と思っていたけど、ケガをしている相手を前に、どういうわけか、力が出なかった。小泉(純一郎)首相は表彰式で「痛みに耐えて、よく頑張った。感動した!」と言ってたけど、本割で勝って、優勝決定戦に持ち込んだのは俺。俺は何か悪かったのかな? 俺は頑張ってなかったのかな? って、すごく悲しくなって、その夜、「もう相撲を辞めよう」と思ったんだ。
9月10日発売の『週刊大衆』では、引き続き武蔵川親方へインタビュー。地方巡業中に緊急搬送された貴乃花親方への思いなどを語っている。