人工知能ロボット「ソフィア」を開発したAIチームが子供たちに最新技術を学ばせる為、ユネスコとパートナーシップを結ぶ
サウジアラビアで市民権を持つ、世界的に有名な人工知能(AI)アンドロイド「ソフィア」。ソフィアは進化する天才マシーンの異名を持ち、テレビ番組や国際的サミット、カンファレンスなどに数多く登場している。
ソフィアを開発したシンギュラリティネット(SingularityNET)は、世界中の子供たちに今後数十年で登場するだろう最新技術について教育するために、ユネスコとパートナーシップを結んだそうだ。
・AIなどの最新技術を子供たちに平等に学ばせる機会を
このパートナーシップは、幼稚園から12年生(日本の高校3年生に相当)までの子供を対象とした新しい教育カリキュラムの作成を目指す。
じつは今、”インダストリー4.0”と呼ばれる第四の産業革命が起きようとしている。
エチオピアなどの6ヶ国の子供たちを対象とする本パートナーシップの狙いは、AIなどの最新技術がお金のある一部の人たちだけでなく、貧しい国の人々にも利用できるようにして、新しい時代の波に乗り遅れないようにすることだ。

・デジタル植民地主義の危険性
「今、AIはたった1つの世界の見方しか教えられていません」とシンギュラリティネットのベン・ゴーツェルCEOは、”デジタル植民地主義”の危険性について警鐘を鳴らす。
「グーグルのような会社が西側諸国とは文化も言葉もまったく違う国々の人々や物事について把握するためのアルゴリズムを作ったとき、そこに生じる偏見について考えてみてください」
AIに携わる大勢の人たちが、この問題について遅かれ早かれ取り組まねばならないと懸念している。
たとえば、IEEE規格ではいくつかの倫理ガイドラインを策定し、人種差別的な偏見が生じるなど、AIによって予期せぬ結果が発生しないよう予防策をとっている。
AIに人間が持つ偏見が芽生える危険性については、昨年プリンストン大学の研究によってすでに実証されている。
人間と同じように、人工知能ロボットも人種差別や性差別を行う(米研究)" target="_blank" title=""・人間と同じように、人工知能ロボットも人種差別や性差別を行う(米研究) : カラパイア
・AIに世界中の様々な人々の価値観を反映できるように
パートナーシップの重要な目的の1つは、AIの開発にもっと大勢の人たちが参加するよう促し、これによってアルゴリズムやサービスに世界中のさまざまな人々の価値観や考え方が反映されるようにすることだ。
学校の教育過程でAI、ブロックチェーン技術、ロボット工学、バイオテクノロジーといった先端技術を教え、大勢の人々が開発に参加できるような素地を作るのはそのためだ。
このユネスコ国際教育局のイニシアチブは、国連が掲げる持続可能な開発目標の4つめの目標「質の高い教育をみんなに」の一環だ。
教育カリキュラムに含まれるのは、教育ロボット、自然言語AI、機械学習によるデータ解析、ブロックチェーン、3Dプリンティング、ウェアラブル機器、スマートフォンを使ったバイオ撮像など、非常に幅広い科目が含まれる。

「途上国と先進国との間や、それによって利益を受ける人と不利益を受ける人の間にあるSTEM教育(科学・技術・工学・数学の教育)のギャップを早急に埋めなければなりません」と国際教育局のディレクターを務めるマンツェツァ・マロプさんは話す。
ユネスコ国際教育局とシンギュラリティネットは未来の技術を利用し、そこに貢献し、そこから恩恵を受ける平等を育むという強い決意を共有している。
We Talked To Sophia — The AI Robot That Once Said It Would 'Destroy Humans'
References:inverse