佐藤健も『半分、青い。』スピンオフ本の発売に見る好調のワケ
永野芽郁(18)がヒロインの鈴愛を演じる連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)も、あと3週間となった。依然としてネット記事になることも多いし、トレンドワードも連発している。ここでは9月8日の放送回を振り返り、終盤になっても注目されている理由を考えてみたい。
律(佐藤健/29)の家で、ひとりメーカーの事業計画書を見つけた鈴愛は驚きを隠せない。律が起業への興味を大きくしていく一方、鈴愛は恵子(小西真奈美/39)らと話す中で、一人で働くことのリスクを痛感させられる。そして律に、起業するのをやめるよう伝えるが、言い争いになってしまい……という展開だった。
鈴愛と律の対立が、印象的な回だった。2人は子どもの頃のまま変わっていない。律が怒っていた「人の心に土足で入り込む」鈴愛のぶっきらぼうさも、律のためを思う一途さも昔から変わらないが、律はこれに上手に応えられない。このドラマにとって、鈴愛と律が2人で“セット”だったということを、あらためて痛感するシーンだった。
そう、律はもはやヒロイン鈴愛と同様、主役級の扱いなのだ。ここまで男性の出演者にスポットライトが当てられる朝ドラは近年あっただろうか。毎度、恋人役、ダンナ役にイケメン俳優が起用される朝ドラにおいて、恋人でもダンナでもない律の存在感は別格だった。びっくりしたのは9月に『佐藤健 in 半分、青い。』(東京ニュース通信社)という、律のフォトブックまで発売されたということだ。
過去には2013年上半期にのん(25)が主役を務めた『あまちゃん』や、17年上半期、有村架純(25)がヒロインだった『ひよっこ』で写真集が発売された例はあるが、なんと『半分、青い。』ではヒロインの鈴愛だけでなく、律の写真集も発売されたのだ。さすがは律、その人気の高さがこのことからでも分かる。
■豊川悦司の秋風羽織も大人気!
また、『半分、青い。』でスピンオフ本となったのはこれだけではない。なんと豊川悦司(56)が演じた、秋風羽織の『秋風羽織の教え 人生は半分、青い。』(マガジンハウス)という本まで8月に登場しているのだ。鈴愛の漫画の師匠である秋風の登場期間はそう長くなかったが、視聴者からの人気はことのほか高いようだ。この本も豊川ではなく、あくまで「秋風に密着取材」するという驚きの内容となっている。
佐藤健に豊川悦司、もともと有名俳優だったからここまでの人気を獲得したともいえるが、このような本が登場するのは律や秋風が、魅力的なキャラクターだったからだ。ドラマ終了前にもかかわらず、スピンオフ本が続々登場というこの状況は、濃厚なキャラが多いゆえだろう。永野芽郁が演じた鈴愛はもちろんだが、ほかにも主役級の面白キャラたちがそろっていたことで、『半分、青い。』は半年間ずっと話題になるドラマであり続けたのだ。
残り3週間弱の放送となってしまったが、朝ドラは最後に懐かしキャラたちが登場することも多い。秋風らインパクトある登場人物の再登場にも期待しつつ、残りの放送を楽しみたいものだ。(朝ドラ批評家・半澤則吉)