高級店・コンビニも相まみえる 激闘の喫茶業界 (2/2ページ)

週刊実話



 ルノアールの運営会社「銀座ルノアール」のカフェ事業は、右肩上がりで成長しており、'18年3月期の売上高は59億円で、5年前と比べて23%増。最近はコーヒー焙煎、販売、小売りも手掛け創業から約100年続く老舗の「キーコーヒー」を傘下に入れたことで、さらに勢いを増している。

 一方、星乃珈琲店の運営はドトールの姉妹会社「ドトール・日レスホールディングス」。ドトールで低価格コーヒーを販売と同時に高級店ヒットをも察知した動きだ。4月発表の2018年2月期通期の連結決算は、売上高1311億8200万円(前期比3.4%増)、純利益66億7300万円(10.3%増)とこちらも売り上げを伸ばしている。こうした高級喫茶店が躍進する要因を前述の経営コンサルタントがこう分析する。

 「品質と味を重視したコーヒーを提供している面もありますが、ベローチェを含むスタバやドトールなどのチェーン店がセルフカフェなのに対して、高級喫茶店ではスタッフが世話をやくフルサービス。そして高級感漂うソファと、広々とした座席でゆっくりくつろげる。コーヒー一杯で600円以上かかりますが、それ以上に居心地の良さが抜群です。特に読書家やノマドワーカー(オフィスや自宅ではなく、IT機器を駆使して場所にとらわれずどこでも仕事する人)たちからは人気を得ています」

 現在の喫茶業界は、低価格と高級志向が加速し2極化が進んでいるようだ。しかも、価格にとらわれない新たな勢力も無視することはできない。

 「日本の喫茶店の歴史は1970年代、ブルマンなど銘柄にこだわる純喫茶全盛のファーストウェーブから始まり、2000年に入るとスタバなどシアトル系カフチェーンが台頭したセカンドウェーブが到来しました。そして現在は、コーヒー豆の農園にまでこだわり、ハンドドリップで丁寧に淹れた高品質コーヒーを提供するカフェが注目されているサードウェーブ時代です。アメリカオークランドに本社があり2015年に日本に上陸したブルーボトルコーヒーは、行列のできるカフェとして話題をさらったのは記憶に新しいでしょう」(業界歴の長いバリスタ)

 2012年の喫茶業界の市場規模は1兆200億円だったのに対して、2016年は1兆1170億円。不景気な外食産業のなかでも、順調に業績を伸ばしているが、コンビニコーヒーや高級喫茶店の急伸、さらにサードウェーブ時代に突入した喫茶業界は、熾烈さが増すばかりだ。
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