長嶋茂雄、王貞治…レジェンドたちが認めた「至高のプロ野球選手」 (4/6ページ)

日刊大衆

落合の背中を見たからこそ、4番・松井が完成したともいえます」(前同)

■金田正一と稲尾和久はエースの象徴

 さて、ここからは「真のエース」に目を向けよう。エースの象徴として、球界の大物OBたちが口をそろえる2人の大投手がいる。「金田正一と稲尾和久です。野村、長嶋、王……レジェンドはみんな、2人の名前を出します」(同)

 金田は、泣く子も黙る400勝投手。史上最高ピッチャーとの呼び声も高いが、驚くことに、その勝ち星の多くは直球とカーブだけでもぎ取ったものだ。「打撃の神様・川上哲治さんが“軽く160は出ていた”と評したストレートは、伸びがすごくてホップする。長身だから角度もあるし、何より厄介なのは、“ノーコン”で荒れ球だったこと。ONはよく“あの球は打てないよ”とこぼしていましたよ」(当時を知る元記者)

 金田はそのピッチングだけでなく、器も大きかった。当時、多かったダブルヘッダーの試合で、よく、こんな光景を目にしたという。「第1試合に金田が投げて完投勝利。2試合目はスタンドから見ているんですが、序盤でリードを奪うと、いつの間にかユニフォームに着替えてベンチに現れる。それで“投げます”ってマウンドに上がって、勝利投手になっちゃうんですから。大エースにしかできない芸当ですよ(笑)」(前同)

 一方の稲尾も、シーズン42勝(最多記録)、日本シリーズ7戦中、5先発で4完投など、とんでもない記録を多数残した大投手だ。剛球で鳴らした本格派だが、投球スタイルは金田とは対照的だった。

「速球、変化球ともに一流ですが、稲尾の最大の武器は、洞察力とコントロールの良さ。ストライクゾーンの四隅を丁寧につき、打者の狙いを外す巧さがありました」(前出のベテラン記者)

 そんなクレバーな投球術は、あの野村克也にも大きな影響を与えている。「野村監督は著書の中で、“稲尾との勝負は大きな財産”とつづっています。打者心理を読んで、その裏をかいてくる。

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