関ジャニ∞錦戸亮『西郷どん』で与えられた重要な役割

日刊大衆

※画像はNHK『西郷どん』番組公式ホームページより
※画像はNHK『西郷どん』番組公式ホームページより

 鈴木亮平(35)が演じる主人公の西郷吉之助も、ますます威厳に満ちた姿になってきた大河ドラマ西郷どん』(NHK)。明治維新も佳境を迎え、大政奉還、坂本龍馬暗殺、王政復古の大号令と、歴史の教科書に太字で書かれているような大事件が次々と起こっている。

 その一方で人々の感情も細やかに描いていて、ヒューマンドラマとしても実はハイクオリティだ。それはどういうことか? 「戦の鬼」と題された、9月16日の放送内容を振り返って考えてみよう。

 大政奉還後、吉之助と坂本龍馬(小栗旬/35)の関係に亀裂が入る。「おまんとは、乗る船が違うようじゃ」と龍馬は吉之助から離れ、吉之助は薩摩に戻ると倒幕の兵を出すよう要請。その後、京の近江屋で龍馬が暗殺されてしまう。龍馬の妻、お龍(水川あさみ/35)は直後に吉之助を「あんたが殺したんや」と叱責する。西郷信吾(錦戸亮/33)はお龍の言葉に胸を痛めるも、吉之助は倒幕へ邁進。王政復古の大号令が発せられると、徳川慶喜松田翔太/33)の処遇をめぐり諸藩の藩主との話し合う小御所会議で、吉之助はあくまで武力で幕府を倒すことを主張する。そしてついに薩摩は旧幕府軍と対峙。吉之助は信吾と衝突するも一蔵(瑛太/35)らとともに、王政復古のクーデターを断行する……という展開だった。

 SNS上にはついに逝ってしまった、小栗旬が演じる坂本龍馬の死を惜しむ声がたくさん上がっていた。しかし、錦戸亮が演じる吉之助の弟、信吾に対する好意的な意見も多かった。錦戸が演じる信吾の悲哀に満ちた表情がこの回のラストシーンだっただけあって、「表情だけですべてを語れる」「涙がきれいすぎる」など、錦戸の芝居を賞賛するコメントが続々と上がっていたのだ。この回も歴史的事件がたくさん起こり、目まぐるしく話が動いたが、坂本龍馬の妻、お龍や信吾など、登場人物の繊細な心の機微をうまく描いた傑作回だったように思う。

■錦戸亮が『西郷どん』終盤のキーマンになる!

 思えば第23回の「寺田屋騒動」のときも信吾を演じる、錦戸亮の演技が見事だった。薩摩藩士同士の内紛という命のやりとりの中で信吾は何もできず一人で右往左往したのだが、これが視聴者目線の心理描写となり、見るものの心をつかんだ。

 今回も信吾は、タイトルの通り“戦の鬼”となった吉之助を切ない目で見つめ、優しかった兄の吉之助が次第に変わっていく様子にとまどいを見せた。これはまさに展開の早さ、吉之助のキャラ変になかなか追いつけない、視聴者と同じ目線だ。吉之助でなく、錦戸亮が演じる信吾にこそ、我々は感情移入する仕組みとなっていたのだ。

 実は、信吾は明治に入ると吉之助とさらに対立し、敵として対峙することになる。これから吉之助を中心に、信吾や一蔵など、周囲の人間模様は複雑になっていくので、今回のように錦戸が中心に描かれる回も増えるのではないだろうか。『西郷どん』終盤戦のキーマン、錦戸亮が演じる信吾の切ない表情が、今後の見どころになることは間違いない!(ドラマライター・半澤則吉)

※画像はNHK『西郷どん』番組公式ホームページより

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