近年ではあまり見られない”小兵力士同士”の伝説の取組み「南海のハブ vs 平成の牛若丸」

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近年ではあまり見られない”小兵力士同士”の伝説の取組み「南海のハブ vs 平成の牛若丸」

力士が大型化している近年

平成最後の大相撲9月場所は、いまだ無敵の力を誇る横綱・白鵬の全勝での41回目の優勝、また進退のかかる横綱・稀勢の里や角番の大関・栃ノ心も大健闘という結果で幕を降ろしました。

一方で、あの小錦(現在のタレントKONISHIKI)を超える歴代最重量力士として注目を浴びたロシア出身の大露羅(おおろら・最高位東幕下43枚目)が、この場所限りで引退しました。

「焼き肉店で最大50人前を注文」「ラーメン丼のご飯を4杯分とラーメン6杯を食べた」などの驚きのエピソードも残る大露羅でしたが、彼のみならず、近年では外国人力士の活躍の影響などもあり、力士の大型化が進んでいます。

一方で「小よく大を制す」という言葉もあるように、小兵力士が巨漢力士を倒す場面はいつの時代でも、観客を沸き立たせてきました。

平成3(1991)年11月場所では、どちらも人気を博した「南海のハブ」こと旭道山「平成の牛若丸」「技のデパート」こと舞の海という、小兵力士同士の伝説の取組みが見られました。

「南海のハブ」vs「平成の牛若丸」の気になる勝負、結果は?

巨漢力士も1撃で倒す強烈な張り手が武器で、あまりの威力に自粛を求められたこともあるという旭道山。しかし対する舞の海はなんと、立ち合いから後ろにバックステップで下がるという「平成の牛若丸」「技のデパート」などの異名にふさわしい、意表を突いた作戦に出ました!

これで最大の武器である張り手が出せなくなり、調子が狂ってしまったのでしょうか?最後はより身体の小さな舞の海に豪快な下手投げを決められてしまった旭道山。

舞の海のこの取組みに対し
「舞の海すごい!」
「立ち合いで横へ跳ぶ力士はいるけど、後ろへ下がった力士は初めてみた」
「面白い 出てこないかな、こんな力士」
などの称賛の声が最近でもネット上で上がっていることは、言うまでもありません。

この勝負、勝因は?

この取組みでの舞の海の勝因は、旭道山の相撲の取り口をよく研究していたところにありましょう。先述のとおり、旭道山と言えば立ち合いで相手力士に張り手を食らわせ、1発で倒してしまうことが何度かありました。

この取り組みの時も、旭道山は最初に張り手を狙っていたのかもしれません。そこで先手を打ち、立ち合いで間合いを取った上に後ろへ下がった舞の海。これではさすがの「南海のハブ」も、張り手はできません。

「張り手」「かちあげ」の自粛を求められた横綱・白鵬も、こんな張り手対策を取られたら簡単には勝てないかもしれませんね。

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