烏丸せつこ「大杉漣さんにギャラ少なくてごめんねと謝られて」ズバリ本音で美女トーク

日刊大衆

烏丸せつこ「大杉漣さんにギャラ少なくてごめんねと謝られて」ズバリ本音で美女トーク

 6代目クラリオンガールとして、豊満なバストを露わにしたポスターが今も記憶に残る烏丸さん。現在はベテラン女優として活躍し、故・大杉漣さんの遺作となった映画『教誨師』で共演。撮影秘話から仰天の私生活までざっくばらんに語ってくれました!

――今回、出演された映画『教誨師』。教誨師とは刑務所などで被収容者に礼拝や面談などを行う民間の宗教家のことだそうですが、ご存じでしたか。

烏丸 はい。この映画の監督をされた佐向大さんが以前脚本を担当された『休暇』という映画を観たことがあって、これにも教誨師が出てくるんですよ。それで、興味を持ってネットで調べたりして。でもこれを題材にするなんて驚きでした。

――主人公の教誨師を演じたのは、今年2月に急逝された大杉漣さんでした。

烏丸 大杉さんとご一緒させていただいたのはこの映画で3回目。今は誰もが知る人気者だけど、無名の頃から、うまい人だなと思ってたの。撮影現場では「昔から大杉さん好きでした」って会話をしていましたね。

――映画を拝見しましたが、本当の教誨師みたいな穏やかさが伝わってきましたね。

烏丸 そうでしょ。私的にはまったく改心しようとしない若い男性死刑囚に諭すシーンが一番印象に残っていますね。

――大杉さんはこの映画ではエグゼクティブプロデューサーも務められましたね。

烏丸 エグゼクティブというくらいだからお金も出したのかな(笑)。でもね、この映画はホントに低予算で、面白い台本だからやろうっていう有志が集まって作ったんです。だから、大杉さんからも「ごめんね~、ギャラ少なくて」って言われてね。

――撮影はいつだったんですか?

烏丸 昨年の8月。で、亡くなったのは今年の2月だったでしょ。この映画にも出ている光石研さんも出ていらっしゃる大杉さん最後のドラマ『バイプレイヤーズ』を私も見ていて、2人とも元気じゃんって思っていた矢先の訃報ですごく驚きましたよ。きっと、役目が終わったんだろうね。私も早く死にたい(笑)。

■死刑囚役は上沼恵美子をイメージして熱演

――何をおっしゃるんですか(笑)! 烏丸さんが演じられたのは野口今日子という死刑囚ですね。

烏丸 おしゃべり好きな関西のおばさん。とにかく立て板に水のごとくしゃべるんだよね。私、生まれが関西圏でね。

――滋賀県ですよね。

烏丸 そう。だから、アクセントは良いんですよ。でも関西のどこの出身という細かい設定が無く、佐向監督からも「自由にどうぞ」って言われ、大阪でもないし尼崎でもないしいろんな所がごちゃ混ぜになった感じになりました。イメージしてみたのは上沼恵美子さん。ただ、関西の人が観たら「どこの人や」って思うんじゃないかな(笑)。

――ご自身の雰囲気に近い感じで演じられたのかなって思いましたよ。

烏丸 試写で観てくれた笑福亭鶴瓶さんには「お前、全然、地やんけ」って言われました(笑)。

――ずっとしゃべらなきゃいけない、というのはさぞ大変だったでしょうね。

烏丸 ワンシーン、ワンカットの長回しだったけど、舞台経験もなかったし、最初はメチャ緊張してね。ずっとしゃべっていたら頭の中が真っ白になったことが3回くらいあったかな(笑)。

■クラリオンガールがデビューのきっかけ

――話は変わりますが、烏丸さんって6代目のクラリオンガールに選ばれたのが、デビューのきっかけでしたね。

烏丸 元々、役者志望でNHKの朝ドラのオーディションを、毎年受けていたんですよ。で、最終までは必ず残るんだけど、決定には至らなかったんだよね。そのとき、「今の時代はモデルやイメージガールから役者になるというパターンもあるから、クラリオンを受けてみないか」ってマネージャーから言われて。だから、私としては冗談のつもりで受けたのよ(笑)。でもね、周りはみんなモデルさんばっかりで、「背の小っちゃい私なんか無理」って思っていたの。そうしたら受かってね。後で聞いたんですけど、当時のクラリオンの社長が大分気に入ってくれていたみたいなんですよ。

――クラリオンガールっていったら、初代のアグネス・ラムさんを筆頭にグラビアタレント界のレジェンドばかりですよね。

烏丸 ラムさんみたいなボンキュッパって体型が基本で、それからすると私なんか異例でしょ。でも、バストがあったから選ばれたのかな(笑)。あ、でも蓮舫さん(第14代)もいるか。そういう意味では彼女も異例だよね(笑)。私なんかオーディションで「これを足掛かりにして役者になる」って言っていたりしたけど、今思えば、よくそんなこと言えたわねって思うよね(笑)。あのときは、落ちるんだろうと思ってたから、勢いでそんなこと言っちゃったんだろうね。でも、それが結果的に、面白い子だなと受け取ってもらえたんじゃないかな。

■またグラビアをやりたい!?

――烏丸さんのクラリオンのポスターといえば、褐色ボディの上からレイを掛けてバストトップを隠す……というのがあまりにも有名です。

烏丸 あれね、正面向いたカットがオススメよ(笑)。ニューカレドニアで撮ったんだけど、事前にコンセプトを聞いていたぐらいでね。上半身にレイを掛けていただけだから、風が吹いたら自由そのものっていうか(笑)。

――大抵はニップレスを貼って隠しますが、烏丸さんの場合は?

烏丸 ないない! そんなの付けたいと思った人が付ければいいじゃん。私は付けるのも、はがすのも面倒くさいからいらないって。少人数のスタッフ以外は、誰も見ていなかったし。彼らだって、何の興味も持っていなかったし。

――なんて羨ましい撮影現場だったんでしょう(笑)。

烏丸 正直言ってもう全然嫌……というか、「受かっちゃったからしょうがないな」って気持ちでやけっぱちだったんです。だから、クラリオンの社長に電話で「もう嫌なんですけど」って言ったんです(笑)。そうしたら「もうちょっと我慢してね」って説得されて……。でも、あのポスターを今見ると、もう別人だよね(笑)。最近、当時の写真を掲載させてほしいって依頼をよく受けるけど、もう見飽きたんじゃない?

――いやいや、何度でも見たいですよ!

烏丸 あれを載せるくらいだったら、今のうちに撮り直してほしい(笑)。

――ぜひ週刊大衆で!

烏丸 いいよ、いいよ――って誰がやるねん(笑)。

■とても還暦過ぎには見えないが…

――それにしても、とても還暦過ぎには見えません。

烏丸 でもね、“還暦うつ”という病気があるらしく、私も、「もう嫌だな、仕事は」みたいに思ったことがあったんですよ。でも、2~3年たったら治るって言われたんで、そんなには気にしていないんだけどね。

――普段から健康に気をつけていらっしゃることは?

烏丸 ないね。酒も飲むし、タバコも吸うし。医者に行ったのも、お産のときだけかな。病院嫌いなの(笑)。

――え、健康診断とかは?

烏丸 受けてないよ。だから、今後どこか悪くなって病院に行ったら、余命1か月とか3か月って言われると思いますよ(笑)。

――普段、ちょっと体調悪いなって感じたりは……。

烏丸 それはあるけど、死には至らないなって(笑)。そういえばインフルエンザに罹ったときは「ひょっとしたら死ぬかも!」って病院行ったわ(笑)。まあでも、人は死ぬときが来たら死ぬって言うじゃないですか。

■来年はデビュー40周年

――すごく悟られているというか、カッコいいです(笑)。スポーツジムに通われたりとかは……。

烏丸 それもないね。こう見えて実はインドア派なんです。外出なんて美容院行くのがやっと(笑)。ホント生きたくない、頑張りたくないんだよね。

――どう生きるのが理想なんですか?

烏丸 ボ~っとしていたい(笑)。たぶん、意欲的なことが嫌なんだろうね。そもそも、役者って待つのも仕事みたいなところがあるじゃない。だから、いい出会いに巡り会うのを、誰かが声を掛けてくれるのを待っているところがあるよね。

――昔からそんな感じで?

烏丸 そうだね。仕事だってやったり休んだりしてるけど、辞めるって宣言はしていないし。ただ、今やっている仕事が最後になるかな……って思うことはあるけどね。

――来年はデビュー40周年の年になりますね。

烏丸 40年といっても仕事したのは半分ぐらい(笑)。ただ、今の60歳ぐらいって適役がないんだよ。まだお婆ちゃんでもないし、今の年齢って中途半端なんだよね。ま、70歳ぐらいになるとまた違った役があるんだろうけど。70代までいったら、また頑張ろうかな。

――そうなんですね。

烏丸 テレビに久々に出ると「烏丸、メッチャ老けた、ババアになった」って言われるけど、そもそも年取った女優が映像に出るってあんまり美しくないじゃない。だからイギリスの女優のシャーロット・ランプリングみたいな、作らない本当に美しく年を取ったというのに憧れるんだよね――って、なんか全然「大衆」っぽくない話になっちゃったね(笑)。

 終始、歯にきぬ着せぬ、豪快トークを炸裂させてくれた烏丸さん。“グラビア撮り直し”も期待してます!

烏丸せつこ(からすま・せつこ)1955年2月3日、滋賀県生まれ。T156。1979年、6代目(80年度)クラリオンガールに選ばれ芸能界デビュー。80年に映画『海潮音』で女優活動開始。同年に公開された映画『四季・奈津子』で初主演を飾り、本作で日本アカデミー賞新人賞、ゴールデンアロー賞新人賞を受賞。『駅 STATION』(81年)では日本アカデミー賞助演女優賞を受賞。他にも数多くの映画、ドラマに出演。

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