「亡くなる前に相談しておきたい」ーーお葬式を前もって準備しておくなんて縁起が悪いのでは…と気持ちが引けてしまう事でしょう。もちろん、何の準備もしておかなかったとしても、お葬式をすることは出来ます。しかし、それでは行き当たりばったりのギャンブルみたいなもので決しておすすめできません。

■事前相談なしの葬儀は、車を何も考えず誰にも相談せずに即決することと同じ

お葬式の事前相談を行わないと言う事は、車を購入するときに例えると、車の販売店に行って、ろくに考えもせずにいきなり購入してしまうようなものです。新車の場合100万円を超える買い物ですから、予算、デザイン、色、乗車人数、各種機能など、自分の希望に沿うかどうか、家族の要望に応えられるかどうかなど、みんなで何度も何度も話し合い、イメージを重ねながら購入を検討するはずです。

■葬儀の事前相談における最重要ポイントは葬儀社選び

車の購入と同等の費用が掛かるお葬式も決して安い買い物ではありません。後で後悔しないためにも家族のこだわりをお葬式に反映させ、納得のいく費用で安心して依頼できる良い葬儀社を見つけることが重要です。ここで、安心して依頼できる良い葬儀社を見つける為のチェック項目を紹介します。

・わかりやすい事前相談を行っているか
・良い品質を保つ努力を行っているか
・競合相手の誹謗中傷ばかりを言っていないか

この3点を注意点として事前相談を行うと良い葬儀社と、そうでは無い葬儀社の区別がつきやすくなります。

■葬儀の事前相談をする本当の目的とは

それは不安の解消です。お葬式にかかる費用、お葬式には何の準備が必要なのか、などの不安を解消したいのです。そのための事前相談です。葬儀の売り込みを聞くのが本来の目的ではありません。疑問や不安の解消こそが信頼できる担当者や会社の判断基準です。

例えば、自分の相談では、自分が亡くなることを想定して残す家族や社会に対する不安を解消しようとします。自分亡き後、家族は元気で暮らせるのか？家族に何を残せるのか…今何をしてあげられるのか…このような想いは生きているからこその不安です。

また、身内に心配な対象者がいる場合は、事前相談をすること自体に不安を感じます。回復を願う気持ちから、縁起が悪いのではと悩まれるのです。もっと生きて欲しい…しかし、現実を見なければ…様々な心の葛藤と戦っていることでしょう。今できることはないのか、残された時間をどのように過ごすのか、言葉に表すことが出来ない程の悩みを抱えています。

■死に慣れすぎた葬儀社にも要注意

不安を抱える方に相手する葬儀社は、その心に耳を傾けるホスピタリティの精神が必要でしょう。しかし実態は、通常の葬儀打ち合わせとあまり変わらない気持ちと進め方で応対している葬儀社もあるようです。

人の死に慣れすぎている葬儀社は、見積もりを提示するだけ、パンフレットなどを用いた説明のみなど機械的な応対に陥っていることも多いようです。もしものときに、葬儀業者の言いなりにならずに、自分や家族が納得のいくお葬式を行うために、終活の一環であるお葬式の事前相談をオススメします。