「ハゲ&薄毛」AGA治療からヘアスタイル術まで徹底対策!

日刊大衆

写真はイメージです
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 生活習慣や食事などの影響で、増加中だという「ハゲ&薄毛」。髪の問題は「治らない」と思われがちだが、最新の治療法で対処すれば、高確率で髪は生えてくるそうだ。今回は40~50代を悩ますAGA(若ハゲ)に関する最新の治療法や効果が高いシャンプーを紹介していこう!

■ハゲ界のトレンド・AGA

 テレビや雑誌、新聞で、よく目にする「AGA」。Androgenetic Alopeciaの略で、男性ホルモン型脱毛症を意味する。40~50代を悩ます「若ハゲ」を指すが、近年は、このAGA治療が大きく進化しているという。ユナイテッドクリニック総院長の細田淳英氏に、AGA治療の現状を聞いた。

Q.具体的にどんなことをするんでしょうか?

 現在、AGA治療の主流は投薬治療です。日本皮膚科学会のAGA診療ガイドラインにおいても「フィナステリドやデュタステリド」、「ミノキシジル」といった内服薬や外用薬による投薬治療が強く勧められており、数ある治療法の中で最も科学的根拠のあるものとされています。そこで、当院では、毎日同じ時間にお薬を服用していただき、月に1度の定期検診で経過観察を行います。AGA治療は最低でも半年から1年以上の継続が必要です。

 また、投薬治療で効果が十分でない場合は、患者さんご自身のAGAにならない場所の毛を移植する「自毛植毛」という治療法があります。日本皮膚科学会が投薬治療の次に推奨する治療法で、移植毛の80%は自分の髪として生え続けるというデータもあり、投薬治療が無効な場合には、こちらを検討します。しかし、100万円前後の費用がかかります。自毛を使用しない人工植毛については有害事象の多さから、当院では選択肢に入りません。

 さらに、頭皮に成長因子を注入する「AGAメソセラピー」、脂肪細胞からビタミンやアミノ酸を生成して頭皮に注入する「HARG療法」といった注入療法がありますが、こちらも50~100万円ほどの高額な費用が必要になります。

 また、こうした頭皮への注入療法は今後、効果が期待できるものの、安全性も含めて有効性は十分検討されているとは言えず、植毛と同様に、治療の第一選択とはなりません。あくまでも、服薬治療に効果が出なかった場合の選択肢です。

Q.高額なイメージがありますが、治療にかかる費用はどれぐらいなんでしょう?

 カウンセリング自体は無料のクリニックも多いですが、治療の種類によっては費用が高額となるため、前金や医療ローンといった制度を導入しているクリニックもあります。費用対効果をよく吟味して、自分に合った治療法を選択しないと、のちのち後悔するかもしれません。

 その場の雰囲気で安易に選択しないことです。費用を含め、治療方針が明確で個々の患者さんに合った治療を提案してくれるクリニックを選びましょう。

 投薬治療は1か月約3000~3万円ほど。予算に合わせて調整できます。前述の通り、注入治療は1回の施術に5万円ほど、それを10回~20回繰り返すため、50万~100万円の費用が必要です。AGA治療は保健適用外なので、治療方法によっては検査代や施術料を含め、高額な治療費を請求される場合もあります。

Q.値段によって効果に違いはあるんでしょうか?

 安価なものでも症状が軽度であれば十分効果を得られますが、高価なお薬のほうが、より効果的ではあります。その人の症状に合わせてお薬を処方するのが原則となっています。

Q.AGA薬は海外製品が安価で売られておりますが、リスクはありますか?

 海外製であっても、正規の薬剤を医師の診察のもと、処方されているのであれば問題ありませんが、個人輸入で購入した場合には、しばしば偽物が紛れ込む可能性があります。また、医師の診察がない状態で購入した薬の服用は大変危険です。使い方を間違えると、思わぬ副作用や健康被害を生じる可能性もあるので、必ずクリニックで処方を受けるようにしましょう。

◆AGAクリニックを選ぶうえで見るべきポイントはココ!

 AGA治療は最低でも半年から1年以上の継続が必要。費用対効果だけでなく、地理的な通いやすさ、通院頻度といった部分も重要なので、クリニックのホームページから診察内容や検査項目、予約の有無、費用面を吟味しよう。

■酒やタバコ、睡眠は? 薄毛にならない生活はコレ!

 今は気にならなくても、普段の生活習慣や食事、睡眠などが原因となって今後、薄毛に進行してしまう恐れは誰にでもある。しかし、逆に言えば普段の生活次第で薄毛にならないように予防することも可能ということだ。まずは、こうした薄毛を引き起こす「NG」行為を知ることから始めよう。

 薄毛対策で重要なのは、寝不足や飲酒、喫煙による生活習慣の乱れを改善すること。特に睡眠不足による自律神経の乱れや血管の収縮は、薄毛を進行させる大きな要因となる。また、ファストフード主体の食事を続けると、栄養が偏り、髪の毛を作るための栄養素が欠乏する。脂肪分の取りすぎにもつながるため、食事にも気を配ろう。

 薄毛の要因になる危険な行為の最たるものが喫煙。毛乳頭に届く栄養素は、血管の中を流れる血液に乗って送られる。しかし、喫煙すると血管が収縮し、血流が悪くなる。そのため、髪に必要な栄養が届きにくくなるのだ。薄毛予防の観点から言えば、喫煙は即刻止めるのが正しい。

 過度なストレスも言わずもがな。精神的な負荷は髪だけでなく、体全体に影響を及ぼすため、定期的な運動などで発散するのが望ましい。

 普段、なにげなく使っているシャンプーだが、実は、ここにも薄毛を引き起こす要因となる行為は数多く隠されている。最も危険なのは、爪を立ててガシガシ洗うこと。頭皮に傷がつくことはもちろん、刺激が強すぎるため、髪そのものや毛根にもダメージを与えてしまう。髪を洗うときは指の腹を使ってマッサージしながら行うのがベストだ。また、髪の毛を十分に濡らしていなかったり、シャンプーを頭で泡立てることもNG。シャンプーは手に取って十分に泡立ててから髪に乗せるようにしよう。

 また、シャンプーは必ず自分専用の、育毛効果があるものを用意しよう。育毛効果があるシャンプーを使い、正しい方法で洗えば、髪へのダメージを最小限に抑えられるはずだ。

◆薄毛に効くシャンプーの選び方!

 薄毛対策を目的にシャンプーを選ぶ場合は、まず天然由来の成分であること。そしてスカルプ(“頭皮”の意)シャンプーという、頭皮の油脂を落としすぎないものを選ぶといい。シャンプー選びは慎重に行おう。

■ダイエットやインスタントラーメンは? 薄毛予防&治療のウソ・ホント

 いつの世も、男性にとって薄毛やハゲは大きな悩み。それゆえ、効果が怪しい民間療法や都市伝説のような治療法があふれている。薄毛に関する噂の真偽を確かめよう。

・ハゲは遺伝することがある? ハゲそのものが遺伝するのではなく、「薄毛になりやすい体質」が遺伝する。生活習慣の改善や正しいヘアケアで回避できる。

・白髪家系はハゲにくいって本当? 白髪と薄毛の関連性は現在、確認できておらず、白髪=ハゲないという根拠にはならない。

・海藻はハゲ防止になる? 海藻だけを摂取しても栄養が偏り、薄毛に効果が現れることはない。

・ブラシで頭皮を叩くと薄毛防止になる? ブラシで叩くと育毛を促進するといわれているが、促進どころか、頭皮に無駄なダメージを与えるだけで逆効果だ。

・帽子やヘルメットでハゲる? 通気性が悪くなり、頭皮が蒸れることによる影響は否定できない。頭皮環境が弱い人は特に、長時間かぶり続けることは避けたい。

・ヘアワックスを使うとハゲるというのは本当? ヘアワックスが直接作用することはないが、使いすぎると悪影響も。正しい使い方を学ぶことが重要だ。

・雨を浴びるとハゲる? 酸性雨が頭皮に当たると、ハゲの原因になるといわれているが、日本の酸性雨濃度では頭皮への影響はない。

・炭水化物ダイエットは薄毛になりやすい? 炭水化物の摂取を減らして抜け毛が増えることはないが、栄養が偏るので注意。

・つむじが2つあるとハゲるって本当? つむじの数が薄毛に影響するということはない。

・筋トレをしすぎるとハゲる? いずれも男性ホルモンが関係しているが、筋トレとAGAの双方に因果関係は認められていない。

・インスタントラーメンを食べるとハゲる? 栄養の偏りは影響があるが、インスタントラーメンが直接の要因にはならない。

・卵と焼酎が薄毛に効くって本当? 卵の薄皮を焼酎につけて貼りつけるという民間療法があるが、効果については根拠がない。

・フケが多いと薄毛になる? 気にならない程度の量なら問題ないが、多すぎる場合は皮膚炎になっている可能性があるので注意。

・納豆はハゲに効くの? 納豆に含まれる大豆イソフラボンが男性ホルモンの分泌を抑えてくれるので、効果が期待できる。

・レバーや牡蠣が良いって本当? 亜鉛が含まれる食品は予防効果が高い。

・ナッツ類が良い? 植物性たんぱく質が豊富に含まれているため、ストレス性の薄毛に効果がある。

・育毛サロンの効果は? 育毛サロンは民間療法と同程度のレベルであるため、効果は期待できない。

・毛深い人はハゲやすい? 男性ホルモンが活発な証拠だが、明確な根拠があるわけではない。

・パソコンを使っている人はハゲる? 単なる噂にすぎず、根拠がない。

・富士額はハゲない? M字に後退するといわれているが、薄毛と富士額は、まったくの別物だ。

・リンスやトリートメントで薄毛に? 正しい使用法なら悪影響はない。

・ジョギングをすると効果がある? 適度な運動は薄毛予防につながる。

・育毛剤を使うとハゲる? 頭皮環境や毛髪の状態を知ってからでないと、逆効果になることも。

・朝シャンするとハゲる? シャンプーの時間帯よりも、過度なシャンプーは悪影響を及ぼす。

・風呂に入らずに寝るとハゲる? 頭皮が汚れたまま寝てしまうと薄毛につながることが分かっている。

・竹酢液がハゲに効く? 高い洗浄力、殺菌効果があるため、水で薄めて使えば効果が期待できる。

・逆立ちで髪が生える? 短い時間ならば血行促進に効果がある。

・緑茶が薄毛に効く? 緑茶の抗酸化作用とカテキンが、男性ホルモンの生成を抑えてくれる。

 いかがだろうか。民間療法でも効果が期待できるものがあるため、これらは積極的に試してみよう!

■薄毛でもおしゃれに!「簡単ヘアスタイリング」

 薄毛でもハゲていても女性にモテたいし、スタイリシュでいたいのは、男である以上、当然のこと。そこで、横浜市旭区鶴ケ峰でヘアサロンを経営する店主・高見澤敦氏を直撃。薄毛でもちょっとしたスタイリングやヘアスタイルをカッコよくできる裏技を聞いた!

 薄毛やハゲに陥ってしまった場合、ついつい考えがちなのが、髪を伸ばして薄い箇所を隠してしまおうというもの。そもそも、この方法はスタイリング的に正解なのだろうか。「薄毛が目立つヘアスタイル」に陥らない方法はあるのだろうか。

「薄毛になった場合は、髪を伸ばすよりも短髪のほうがいいでしょう。薄毛の人は髪の毛が細く、コシがないため、皮脂や汚れが着きやすく、髪がだれてきてしまいます。そうなると、不潔な見た目になってしまいます。薄くなったら髪の毛で隠そうとするよりも、思い切って短髪にしたほうが見た目も清潔感もUPします」

 どうやら薄毛の場合、髪を伸ばすのは隠すどころか、むしろ目立ってしまうようだ。特に頭頂部が薄くなった場合は髪の重さでペッタリと沈んでしまうため、より不自然で目立ってしまう。薄毛になったら、迷わず短髪にするのがいい。

 では、髪を切るタイミングやスタイリングには、どう気を配ればいいのか。「薄くなってきたら、こまめに切ったほうがベターです。ただし、極端に短くするのはなく、整えるように切るのがいいでしょう。スタイリングも、薄毛だからといって無理に変える必要はありません。本人の雰囲気に合わせるのが一番、大切です」

 薄毛になったからといって、それまでのスタイルをいきなり変えるというのは無理な話。とはいえ、実際のヘアスタイリングを、これまで通りというのも難しくなってきた場合は、どう対処すればいいのだろうか。「どうしてもトップ(頭上)がボリュームダウンしてくるので、トップにパーマをかけたり、自分の毛質スタイルに合う整髪料で整えるのがオススメです。サイドにボリュームがあるようなら、タイトに締めてダウンさせるのもいいでしょう。前が後退するように薄くなった場合は前に毛がいくように、ソフトモヒカン風にしてみるのもいいでしょう」

●ヘアサロンの観点から注意点は?

 薄毛になったら、自分一人で悩むのではなく、ヘアサロンであれこれ相談してみるのがオススメ。意見を聞けば、あなたに合った解決策を、きっと教えてくれるはずだ。本コーナーでは、薄毛予防や、これ以上進行しないためのシャンプーの方法を紹介しているが、ヘアサロンの観点から、何か注意点はあるのか。「髪をしっかり濡らしたら、指先や指の腹で爪を立てずに、髪の毛が絡まないように櫛で解かすような要領で揉み洗いしましょう。ここで気をつけたいのは、必ず全体にシャンプー剤をなじませて十分に泡立ててから、洗うということです。あとは、お湯でしっかり洗い流しましょう」

 やはりヘアサロン的にも、爪を立ててガシガシ洗う方法はNG。頭皮や毛根に傷がつきやすい洗い方は薄毛を進行させる要因にしかならないため、すぐに改善しよう。髪のコンディションをいい状態に保つためには、普段の生活で何を心がければいいのだろうか。「毛の成長を邪魔させないこと。そして頭皮をほぐし、血行を良くするためにマッサージをすることです」

 頭皮に脂が溜まると毛根が狭まり、育毛を阻害してしまう。最低限の油分を保ちつつ、常に清潔にすることが重要だ。こうした日常的な気配りとケアによって、薄毛の進行は食い止められる。また、髪の状態が良くなると育毛、発毛治療も効果が出やすくなり、いいことづくめだ。お試しを!

◆頭皮を見てきて20年 ハゲる頭とハゲない頭

 横浜でヘアサロンを経営している現役美容師にハゲる頭の特徴をこっそり聞いてみた。

「頭皮が脂ぎって毛穴が詰まっている人は、髪が細く、薄毛になりやすい傾向にありますね。日頃の手入れはもとより、脂っこいものを食べすぎないなど食生活にも注意しましょう。また、髪にツヤがない人は、水分が足らず、髪に栄養が届きません。そのため、髪の毛が細く、薄毛の人も多かったですね」

 髪に潤いを持たせ、油脂が溜まらないようにケアすることが重要だ。

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