世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 ★第295回 「カネ」と「技術力」 (3/3ページ)
逆に、防衛装備品同様に、各社が事前に技術開発をし、さまざまな準備のためにリソースを費やした挙句、落札できないとなると、「将来のプロジェクトのための投資」が行われなくなってしまう。
結局、現在の日本では「日本の国防を維持する」「リニア新幹線を開通する」といった、「公共の目的」よりも「カネ、カネ、カネ」が重要とされているわけである。もちろん、一般に流通している自動車などを調達するならば、製品品質は「市場」が保証してくれている。一般競争入札を行い、一番安いところから買えばいい。
とはいえ、防衛装備品やリニア新幹線の大工事は、絶対に違う。
このまま「カネ、カネ、カネ」が続くと、わが国の技術力はひたすら衰退する一方だ。「カネ」よりも大切なものがある。それは、モノやサービスを生産する力、すなわち「経済力」であり、経済力の基盤たる技術力だ。さらに、技術力は経験の蓄積によってしか拡大しないという「基本」を、日本国民は思い出す必要がある。
同時に、技術力強化やプロジェクト推進を妨害している独占禁止法は、早急に改正しなければならないと確信している。早急に改正しなければならないと確信している。
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みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。