ＡＫＢ４８の９期生として活躍。卒業後はモデルや女優として活躍中の永尾さん。最新映画の撮影秘話と恋愛事情を聞いてきましたゾ！

――約６年半にわたって、『ＡＫＢ４８』で活動されたわけですが、アイドルになろうと思ったキッカケは？　

永尾　お兄ちゃんのお友達が『ＡＫＢ』のファンで秋葉原の劇場によく通っていて。そのつき添いで劇場に行ったとき、オーディション用紙を家に持って帰って来たのがキッカケです。

――もともとはアイドル志望ではなかったんですね。

永尾　普通の高校生だったので、アイドルというよりも芸能界に入ること自体、実感がありませんでした。

――そうなると、最初は戸惑いもあったのでは？

永尾　未知の世界だったので、「これから、どういうお仕事をするんだろう」という不安は大きかったですね。

――それでも約６年半在籍したということは、アイドル活動は楽しかった？

永尾　そうですね。ファンの方に本当に支えていただきました。『チーム４』での全国ツアーは一番の思い出です。汗びっしょりになりながら踊って、みんな、すごい頑張っていたし、輝いていたな、と思います。ただ……。

――ただ？

永尾　ツラいポジションではありました。私、あまり推されていなかったので（笑）。『ＡＫＢ４８選抜総選挙』とか、『ＡＫＢ４８ステージファイター』のＣＭ選抜とか、投票のときにしか前のほうに出られなかったので。自分でも、実力がないのは分かっていましたし。

――そんなことはないんじゃないですか。ファッション誌でモデルをしたり、映画で主演をしたり、多方面で活躍されていますし。

永尾　ダンスにしろ、歌にしろ、本当にスキルがなかったし、ＭＣでも自分からは全然、前に出られなかったので。そういう意味では、途中から個人でのお仕事もできるようになったのは私の中では大きいことでした。

――ソロ活動をできるのは、うれしかったと。

永尾　はい。楽屋で一人なのは寂しかったですけど。私、みんなでワイワイするのが好きなんです。同じ現場に知り合いがいたら、自分から楽屋に行っちゃうくらい寂しがり屋でして。この間もお仕事で韓国に行ったんですけど、ずっと女性マネージャーさんと同じホテルの部屋にいました。

■中村麻里子に女子アナへの道をアドバイス

――それは、かなりの寂しがり屋さんですね（笑）。２０１６年５月に『ＡＫＢ』を卒業されましたが、いつ頃から卒業は考えていましたか？

永尾　その１年くらい前です。ソロ活動が増えてきて、自分でもうまく両立できていないんじゃないかな、と。私、“男脳”なんです。

――男脳？

永尾　“女脳”の方は、本を読みながら音楽を聞いたりとか、２つのことを器用にできるそうなんですけど、私は集中すればするほど、１つのことしかできない“男脳”なんですよ。

――なるほど。それでソロ活動に絞ろうと。

永尾　はい。結果的に９期生の中で最初に卒業発表したんですが、本当は先に誰かに卒業してほしかった。同期で最初に卒業するのって勇気がいりました。１期生は前田敦子さんでしたし、やっぱりエースとかが真っ先に卒業するのかなって。

――芸能界は「私が！」という押しの強い人が多い印象ですけど、永尾さんは空気を読もうとしたり、俯瞰的に周囲の状況を見たり、珍しいタイプなのでは？

永尾　そうですかね。ただ、将来的にはアドバイザーとか、カウンセラーとか、そういうお仕事にも興味はあるかも。他人の悩みを聞いて共感したり、一緒に悩んだり、アドバイスするのは好きですね。同期の中村麻里子がアナウンサーになったのも、私が勧めたんです。

――そうなんですか!?

永尾　彼女は『ＡＫＢ』に入ったときから「女優になりたい」と言っていたんですけど、将来の進路に揺れていて。だから、「麻里子は女優じゃなくてアナウンサー向きだよ」と。大学で学業も頑張っていたし、ＭＣとかもうまかったので、「アナウンサーになったら格好いいよ。一番良い辞め方じゃない。みんな背中を押してくれるし、ファンの人も喜ぶよ」って。そうしたら、「採用試験に受かった！」って言ってくれたんです。

――同期の友情を感じさせるステキなお話ですね。

永尾　もともと他人のことを観察するのも好きなので。

――女優としていろんな役を演じるうえでも、そういう観察眼は役に立ちそうですね。実際、一昨年にはミュージカル、４月にはテレビ朝日系ドラマ『声ガール！』にレギュラー出演、昨冬にはｄＴＶのドラマ『不能犯』でセクシーシーンに初挑戦するなど、活躍されていますし。

永尾　ベッドシーンは恥ずかしかったです。なんか、してはいけないことをしているようで（笑）。

――事前に演技プランなどは考えたりするんですか？

永尾　一応、他の方の演技を見たりはしたんですが、やはり難しかったですね。グラビアだと写真なので、わりと、ゆっくりの撮影が多かったんですけど、動画で映像を収めるっていうのは激しいなと（笑）。

――相手もいますしね。

永尾　そうなんです。グラビアは一人なので、いつも自由に動いていましたし。相手に合わせるのは難しいなと改めて思いました。何回も撮り直しました……。相手はベテランの方だったんですけど、初めてだったそうで、緊張なさっていましたし。

■グラビアの仕事は大好き

――グラビアといえば、昨年１０月にリリースした写真集『マブイ！まりや。』では胸元やヒップを露出した大胆なセクシーショットも披露して話題になりました。アイドル時代にも水着の撮影はあったと思うんですが、抵抗はありましたか？

永尾　抵抗どころか、むしろグラビアのお仕事は大好きです。ありのままの自分を表現できるのがグラビアなのかなって！　私なりに表現力じゃないですけど、躍動感とか、そういう部分は負けない自信があります。

――躍動感？

永尾　事前にあまりポーズとかを決めすぎずに、不意の躍動感というか、自然な感じで、見てくれた方に一緒にいるような感覚を抱いていただけたらなと。そういう意識は常に心掛けています。私自身、グラビアが好きで、昔からいろんな方のグラビアは見ていました。

――８月にはトレーディングカードも発売されたとか。

永尾　初の試みとして、ビキニのチェキを１０００枚近く撮っていただいたんです。「生キスカード」というのもあったりして（笑）。

――１０月２６日にはヒロインを務める映画『黒蝶の秘密』も公開されました。

永尾　ミステリーホラーなんですが、終わり方も不思議で、ただ怖いだけでなく、役を演じていても、いろいろと考えさせられました。ミステリーファンには、たまらない作品だと思います。

■プライベートの恋愛は？

――仕事のほうは充実されていますが、プライベートの恋愛とかはどうですか？

永尾　たぶん私、あまり恋愛依存症じゃないんだと思います。彼氏がいないとダメというタイプではないし。今はそういう人もいないし、タイミングに任せています。

――恋愛にガツガツはしていないと？

永尾　私の中では、お仕事とか友達とかに比べると、恋愛の優先順位は低いほうかもしれません。本当に一つのことしかできないので。たぶん恋愛に走るとお仕事が疎かになりそうだし、逆に仕事に集中しているときは恋愛には関心がないので、相手の方も困るでしょうし。なかなか難しいですね（笑）。

――まだ恋愛も結婚は現実的ではないと？

永尾　今は本当にお仕事が楽しいですしね。ただ、長くつきあってから結婚というのはないと思います。結婚するときはパパッとする気がします。

――さすが男脳！　迷ったりはあまりしないと？

永尾　迷ったり、考えたりした時点で、相手の嫌なところばかりが見えて結婚できない気がするので。ヘンな話ですけど、ノリでしないと無理かなって（笑）。

――では、その際は『週刊大衆』にだけ、こっそりと教えてくださいね。最後に今後の抱負をお願いします。

永尾　遅いかもしれないですけど、「『ＡＫＢ４８』のときにもっと頑張っておけばよかった」というくらい、今は前向きに頑張っています！　ワークショップとか、演技のレッスンとかに通ったり、一から自分を立て直して成長していきたいなと思っているので応援していただければうれしいです！

　終始、謙遜気味にアイドル時代を振り返っていた永尾さんですが、実力がないと生き残れないのが芸能界。『ＡＫＢ４８』卒業後の活躍を見ても、きっと今後も、さらなる輝きを放ってくれるに違いありません。

永尾まりや（ながお・まりや）１９９４年３月１０日、神奈川県生まれ。０９年に「ＡＫＢ４８の第六回研究生（９期生）オーディション」に合格。１６年の卒業後、『ＬＡＲＭＥ』『Ｓｃａｗａｉｉ！』のレギュラーモデルを務める。１７年には２ｎｄ写真集『マブイ！まりや。』を発売。女優としては、映画『リアル人狼ゲーム戦慄のクラッシュ・ルーム』では初主演を務めた。テレビドラマも『咲-Ｓａｋｉ-』（ＴＢＳ系）や『声ガール！』（ＡＢＣ系）に出演するなど、活動の幅を広げている。