NHK大河ドラマも最終回! 西郷どんに学ぶ「食の秘密」 (3/4ページ)
薩摩藩には、中国から琉球を経て豚が入って来ていましたからね」
鹿児島の黒豚料理の代表格が、その名もズバリ「トンコツ」。西郷も、このトンコツが大好きだったという。永山氏が、こう続ける。「トンコツは骨ごとグツグツ煮て丸かじりするもの。当然、骨を作るカルシウムを多くとることになります。また、鹿児島は太陽の恵みが大きいですからね。太陽をたくさん浴びると、カルシウム吸収を促すビタミンDが体内で生成されます」
こうして西郷のような大男が、鹿児島で誕生したのかもしれない。鹿児島にはまだまだ絶倫食があるという。「地元でよく獲れるイカやタコ、貝類にはタウリンが多く含まれています。明治になって、政府は欧米人に対抗して日本人の身長を高くしなければならないと考え、肉食を推奨するようになりますが、薩摩藩は、それを先取りしていたわけです」(永山氏)
このほか、薩摩の郷土料理でよく使われる鶏にもアルギニンがたっぷり。血行促進を促す作用もあり、いざというとき、ビンビンにしてくれる効果があるのだ。
■黒酢やカツオも体にいい
「薩摩の郷土料理といえば、黒酢もいいですね。クエン酸が豊富で血流を良くしてくれます。必須アミノ酸が豊富に含まれており、抗酸化成分が多いので老化を防いでもくれます」(前同)
鹿児島産の黒酢は、江戸時代後期、1800年頃から作られていた。「天保4年、当時、莫大な借金を抱えていた薩摩藩の家老・調所広郷が財政改革を行った際、黒酢は“商品作物”として藩の財政を救ったともいわれています」(歴史研究家)
さらに、鹿児島ではカツオがよく獲れる。和食にとって欠かせないカツオ節の生産量は、鹿児島が全国1位なのだ。「カツオにはトリプトファンという必須アミノ酸が豊富に含まれています。このトリプトファンは別名“幸せホルモン”とも言われ、気分を安定させるセロトニンという脳内物質を増やしてくれます」(永山氏)
しかし、食べ過ぎはよくない。実は西郷どんも、その晩年には、現代人と同じ悩みがあったようだ。「糖尿病ですよ。幕末、駆けずり回っていた時代は消費エネルギーが多く、問題はありませんでした。