小児病院に寄付しまくり、人知れず慈善活動を続けているキアヌ・リーブスの半生と心温まるエピソード
世界中のネット民に最も愛されてる俳優キアヌ・リーブス(該当記事)の喪失の半生を知る者はそう多くない。
『マトリックス』『スピード』などで成功を収めたキアヌ。だが54歳となる彼の私生活には、若い頃の苦難や愛する者との別れの傷がいまだ見え隠れする。
しかし心優しい彼は、その壮絶な体験と同様の悲劇をなくすことを目標に、ありったけの恩返しや、ひそかな援助を自らの使命にしている。
ギャラのほとんどを小児病院に寄付するなど、キアヌがこっそりやっているいくつもの慈善活動や、現場のスタッフが告白した彼の心温まるエピソードをお伝えしよう。
・悲しい別れに涙したキアヌの半生
キアヌ・リーブスは3歳の時に父親が家族を捨てて出て行き、自身はディスレクシアのために高校を4つも転々とするという切なく苦しい十代を過ごした。
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それでもなんとか卒業はできたが、23歳の時に親友のリバー・フェニックスが薬物の大量摂取で死亡し、恋人との間にできた初めての赤ちゃんが死産。
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その影響で恋人ではなくなったものの親しい友人となった元彼女がなんとドライブ中に事故死。これも複数の薬物摂取が原因だった。
・妹の白血病を機に手を差し伸べる人生を決意
度重なる親友の急逝に落ち込むキアヌ。さらにその失意から立ち直りかけた頃、妹のキムの白血病が判明。
幸いにもキムの治療は順調だが、キアヌはこれらの経験から自らの手を差し伸べる生き方を決意した。
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それ以後、ハリウッドスターなのにとんでもなく寛大、良い意味で奔放かつ無頓着すぎるキアヌの仰天エピソードが次々報じられるようになった。
・スタッフのお手伝いもしていた優しいキアヌ
1990年代に映画『チェーン・リアクション』のセット作りに関わったというredditユーザーのbo2dd2は、当時のキアヌについてこんな話を明かしている
キアヌが主演のこの作品は日本でも1996年に公開された
キアヌは撮影終了までの数週間、毎日のようにセット作りを手伝っただけでなく、俺たちみたいな現場スタッフにも朝食と昼食をおごってくれたんだ。とても協力的ですごくいいヤツだった
俺はそれ以後も30ぐらいのセットを作ったけど、キアヌほど優しくて太っ腹な俳優はまずいない。たいていの俳優はスタッフを見下してるからな。でもキアヌは本当に気さくで思いやりがある男なんだ
・ひそかな資金援助をしまくるキアヌ
こうしたキアヌにまつわる逸話は珍しくなく、何百もの人が同様の証言をしている。だが、彼は自分の素晴らしい行いを広報活動に利用するタイプではない。
小児病院に報酬のほとんどをこっそり寄付をしたのが明らかになった時もそうだが、自分の慈善活動を誰かに認められる必要なんてないと思ってるのだ。
また彼は2009年のインタビューで「5~6年前から子どもの専門病院やがん治療の研究に役立つ慈善団体を持ってる。でも、その団体に自分の名前を付けるのは好きじゃないから向こうに任せてる」と語っている。
他にも、ホッケー選手の試合中のアクシデントがきっかけで設立された脊髄損傷者のリハビリ支援を行う慈善団体にも寄付したり、がんの研究団体への寄付を呼びかける番組に電話で参加したりしている。
・自分のギャラを減らして別の俳優を雇うことも
その飾らない気前の良さは、主演映画のマトリックスシリーズから得た報酬の使い方からもうかがえる。彼はその額の大半を使って衣装や特殊効果チームに出資していたのだ。
また『ディアボロス/悪魔の扉』と『リプレイスメント』では自ら報酬の減額を交渉し、かの有名なアル・パチーノとジーン・ハックマンの2人を雇い入れることに成功した。
生活できれば十分と語るキアヌ。実際、彼は「幸福とお金は別なもの」という考えを認めている。
・楽しみとお金は無関係。仕事に満足できれば幸せ
キアヌは2000年のインタビューでも「自分にとって楽しみとお金は関係ない。ちょっとでいいから満足できる仕事して、良い映画ができるとうれしいな」と語っている。
「これまでのいくつかの成功にはとても感謝しているよ。それが別な機会につながるから。おかげでまた演じる気になれるんだ」
世界に名だたる俳優でありながらどこまでも素朴なキアヌ。そこに「自分はスター」という気負いは全くない。
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むしろあまりにも飾らなすぎて、世間を動揺させる行動もなきにしもあらずだが、その裏表のなさと温かい人柄がおおぜいのネット民を惹きつけてやまないのだ。
なおスターとしてのキアヌは、来年公開予定の『トイストーリー4』で声優を演じるという。日本での公開は7月なので、ファンのみんなも要チェックだぞ。
References:theepochtimesなど /written by D/ edited by parumo