極限で問われる武士の真価!テロに屈せず人質も見殺しにしない源頼信が示した「兵ノ威」とは(上) (4/4ページ)
それならいっそ、気がかりとなる子供など殺させてしまえば、いっそ心置きなく戦い、奉公も適うというもの。
戦場で妻子を気にかける余裕はない。月岡芳年「大日本名将鑑」より、源頼信像。
現代の価値観からすれば、随分と酷薄で非情にも思えますが、これが武士の倫理であり、戦場で互いの命を預け合う仲間に求められる資質でした。
この辺りが、悪役に人質をとられて「おのれ、卑怯な!」と悔しがり、人命救助を優先するハリウッドのヒーロー達と、武士との違いなのでしょう。
ただ、頼信も別に親の愛情がわからない人ではなく、ちゃんとフォローを入れています。
「まぁ……とは言うものの、一つわしが行ってやろう」
【原文】「……(前略)……然ニテモ我レ行テ見ム」
そう言って太刀を一振り手にとり、悠然と出かけていきました。
【続く】
※参考文献:小峰和明 校注『今昔物語集 四』岩波書店、1994年11月21日、第1刷
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