『下町ロケット』最終回、最高視聴率の謎を解く (2/2ページ)

日刊大衆

前シリーズがロケット開発を舞台にした、佃製作所(中小企業)VS帝国重工(大企業)という分かりやすい構図だったのに対し、今回は「ダイダロス」と「ギアゴースト」などさまざまな会社が絡み合う、複雑な内容だった。これが視聴者を混乱させた部分はあっただろう。どんでん返しやサプライズ連発で盛り上がりはあったものの、前クールの視聴者でなければ理解しにくい設定だったことも、低空飛行につながってしまった。

■特別編『下町ロケット』に名作の予感!

 これに対して後半はダーウィンVSアルファ1、そして佃製作所VS帝国重工という実に分かりやすい構図だった。なおかつ苦しみ抜いた末に佃製作所が勝利という、視聴者的にも満足感が高い展開だったのだ。「ものづくり」の喜びと、前クール同様の爽快な展開が、物語全体を包んでいたのである。佃製作所の勝利というストーリーは予定調和な展開で驚きも少なかったが、むしろ「サプライズなし」だったことが高視聴率につながったといえるだろう。

 ストーリー的なサプライズはなかったが、違った意味でのサプライズはあった。そう、この回がまったく最終回らしくなく、19年1月2日の新春ドラマ特別編『下町ロケット』を見ないと、本当の結末が分からないのだ。番組の公式ツイッターによれば、特別編は「全編撮り下ろし」とのこと。このまま終わってもヒットドラマと呼ぶにふさわしい人気だったが、まさかの正月特番ということで注目度はさらにアップしている。1月2日の特別編は、ドラマファンに語り継がれるレジェンド作になる予感しかしない。(ドラマライター・半澤則吉)

※画像はTBS『下町ロケット』番組公式ページより

「『下町ロケット』最終回、最高視聴率の謎を解く」のページです。デイリーニュースオンラインは、竹内涼真阿部寛下町ロケット古舘伊知郎土屋太鳳エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る