西野、中田、村本、綾部ほか「テレビ以外」に活路を見出す若手芸人たち

日刊大衆

西野亮廣
西野亮廣

 若者のテレビ離れが叫ばれている昨今だが、最近はテレビ以外で活躍する若手芸人たちが増えてきている。一時はテレビで見ることが多かった彼らが、現在行っている活動をチェックしてみよう。

 キングコング西野亮廣の本業は、もはや絵本作家のようだ。以前から、小説や舞台脚本の執筆といったテレビ以外の活動が活発化しており、15年4月にはニューヨークで初の海外独演会を成功させるなどしていたが、16年6月28日にツイッターで「世間との”芸人”という言葉に対する認識の違い」があるため、芸能界には残るが芸人は引退し、絵本作家になることを発表した。

 クラウドファンディングで集めた資金で制作した絵本『えんとつ町のプペル』(幻冬舎)を16年10月21日に出版し、30万部のベストセラーに。その他にも、17年に2か月間で1000万円以上を集めて『レターポット』という新サービスを、18年に96万円を集めて『しるし書店』というアプリをリリースしているが、こうした起業家としての一面を全面に押し出したビジネス書も出版している。

 16年8月12日に『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』(主婦と生活社)、17年10月4日に『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』(幻冬舎)を発売し、後者はビジネス書ランキング1位に輝き、15万部以上を売り上げた。さらに西野は有料オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』も開設している。月額1000円の会費を払えば、西野のメモ帳を共有したり、作戦会議やイベントに参加できるようになる。会員数は1万人を超えているという。

 西野と同じく、最近になって有料オンラインサロンやファッションブランドの運営に乗り出しているのが、オリエンタルラジオ中田敦彦だ。中田も「RADIO FISH」名義で紅白歌合戦出場を果たすなど、以前から幅広い活動を行ってきたが、18年5月9日に月額1000円の『NKT online salon』を開設した。

「中田の現在の活動を近くで見て、エンターテイメントビジネスについて実践的に学んだり、スタッフ・クリエイターとして参加したりすることができる会員制コミュニケーションサロン」とのことで、自分のことを”御神体”と呼ばせ、会員限定のイベントを開催したり、グッズやラジオの音声、講演会の動画などを販売している。

 さらに、18年10月2日に『幸福洗脳』というファッションブランドを立ち上げた。「誰かが押しつけてくるつまらない幸福を捨てろ。社会の洗脳から解き放たれろ。」とうたい、1万円前後でオリジナルのTシャツやパーカーなどを販売している。このビジネスについて、中田は18年10月10日に放送された『オリエンタルラジオ 中田敦彦のオールナイトニッポンPremium』(ニッポン放送)で、「正直ぶっちゃけた話、先週1日分のギャラは諸先輩方のギャラの半年分を上回っている。『ごめんなさい先輩!』と。オレは皆さんが半年で稼ぐものを先週だけで稼ぎましたよ。それくらいの大成功です」と豪語している。

 ウーマンラッシュアワー村本大輔は、「もう日本のテレビに興味はない」とし、コンビを解散した上で、2年後を目処にアメリカに拠点を移し、タブーをネタにするスタンダップコメディアンを目指す予定だ。実際に18年1月と9月の2回にわたってアメリカに語学留学しており、「英語覚えて、アメリカで、世界でやりたい」「コメディアンとして、ネタやって、金持ちになりたいんです」と語っている。すでに5ドル払ってクジに当たれば、誰でも立てるロサンゼルスの小劇場で、英語ネタを披露する経験を積んでいるようだ。

 アメリカンドリームをつかむために渡米した村本の先輩と言えば、ピース綾部祐二だろう。「世界のエンターテイナーになる」ために、全レギュラー番組を降板し、日本の自宅を引き払って、17年10月からニューヨークに滞在中だ。1年が経過した現在も、コメディアンや俳優としての具体的な活躍が聞こえないため、遊びにやって来た日本の芸能人と写真を撮ってアップするだけのインスタ芸人と化していると揶揄する声も上がっている。

 しかし18年11月20日から配信されるグルメ番組『ファイナル・テーブル』(Netflix)に審査員として出演していることが明らかになった。なお、収録されたのは昨年11月で、綾部は「まさか渡米をして1か月でハリウッドで仕事ができるなんて…」「アメリカのテレビに出ている以上、世界デビューしたことには変わりないので、最高でした」とコメントしている。あまり表には出て来ないが、持ち前のコミュニケーション能力を生かして交友関係を広げた結果、最近では在米の日本企業や日本人向けのイベントなどに引っ張りだこで、こちらの想像以上に金銭的にも精神的にも充実した日々を送っているというウワサもある。

 テレビ以外に活路を見出した彼らの活動の好き嫌いはさておいて、これからの時代、テレビだけに執着するような考え方は、古くなる一方なのかもしれない。

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