「突然死から関節痛まで」真冬にはびこる病魔を一掃する!(1)気温差と高血圧が命を奪う (2/2ページ)
入浴中の失神は、溺死の危険性さえあるのです」
日本法医学会企画調査委員会がまとめた「浴槽内死亡事例の調査」によれば、事故の発生場所は「自宅浴槽」が88%を占め、発見場所は「浴槽内」が99%。つまり、浴槽があなたの棺桶になるかもしれないのだ。
冬場に危険なのは、風呂だけではない。トイレにも注意しなくてはならない。
「日本家屋のトイレは、日が当たりにくい“鬼門”(北東方向)にある場合が多い。冬場は特に冷え込むためヒートショックを起こすリスクが高くなります。また、便秘になると排便時に力むことになるため、血圧や心拍数が上昇して、さらに心臓へ負担がかかることになります」(アキラッチョ医師)
それでは、どんなタイプの人がヒートショックになりやすいのだろうか。
「一般的には70歳以上の高齢者に起こりやすい現象ですが、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を持病として持っている人も注意が必要です。また、お酒を飲んだあとに入浴する人も要注意。アルコールを体内で分解する時は多くの水分を必要とするため、体の中は脱水状態になっている場合があります。体の中の水分量が足りない時に急激な血圧変動を起こしてしまうと、脳梗塞など脳卒中のリスクが高くなります」(アキラッチョ医師)
では、中高年は風呂場とトイレだけに気をつければいいのか。実は今、「血圧サージ」というキーワードも、大きな注目を浴びているのだ。
これは、血圧が正常とされている人の中で、瞬間的に血圧の急上昇が起こる現象を指す。日常的に急上昇が起こるようになると、通常の血圧が正常だという人も臓器や血管の老化が進み、脳卒中・心臓病などのリスクが高くなる。つまり、高血圧の自覚がない人でもこの危険を抱えている可能性があることを覚えていてほしい。