世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 ★第303回 ヨーロッパの奇妙な死 (2/3ページ)

週刊実話



 特に、アラブの春以降、ヨーロッパではシリアなど中東からのイスラム移民が激増。イスラム移民の増加を懸念、批判する人は、即座に「レイシスト」「人種差別主義者」といったレッテル貼りにより沈黙を強いられ、政治力を失っていった。

 興味深いのは、ヨーロッパにおいて移民推進派が使ったレトリックである。
「大規模な移民は我々の国々の経済を利する」
「移民は国民の雇用の見通しに何ら影響を与えないだろう」
「高齢化する社会では移民を増やすことが必要だ」
「高齢化は歴史的に前例のないものだ。労働者の数は急激に減少し、今世紀半ばまでにほぼ3分の2になりかねない。この試練への最良の回答は国外から次の世代を迎え入れることだ」
「いずれにせよ移民は我々の社会をより文化的で、興味深いものにする」
「たとえ上記がすべて誤りでも、グローバル化が進む限り、大量移民は止められない」

 これらは、移民受け入れに際し、日本でもお馴染みのレトリックばかりだが、実は本書でマレー氏が紹介した「欧州」における移民受け入れ派の大合唱なのである。欧州の移民受け入れ論は、日本と同じだったのだ。というより、現在の日本の移民受け入れ派は明らかに欧州のレトリックを模倣している。

 しかも、レトリックがすべて出鱈目であるにも関わらず、社会に蔓延しようとする連中が跋扈し、加えて、
「一つの移民受け入れのレトリックが完全論破されても、次なる異なるレトリックが登場し、移民が推進される」
 という点も同じだ。さらには、各種のレトリックを論破されると、最後は宿命論となる。

 ちなみに、欧州で展開された「高齢化で人手不足になるため、移民が必要」というレトリックに対し、マレー氏は、
『(引用)出生率が人口を維持できるレベルを下回っているのは、国民が子どもを欲しがっていないからではない。事実はその反対だ』
 と、筆者と同様に「データ」に基づき否定している。

 イギリスで人口問題の調査を行ったところ、子供を欲しがっていない女性はわずか8%だった。子供は1人でいいという女性が4%。
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