何度も観たくなる! 難解で癖になる映画5選 (3/3ページ)
彼は自分の誕生日パーティーで親友の彼女・ソフィアに一目ぼれをします。一方、デイヴィッドに恋い焦がれる女友達のジュリーはそのことを知って嫉妬に狂い、デイヴィッドと心中を図ります。その結果ジュリーは死亡しますが、デイヴィッドは辛くも一命を取り留めました。しかし、事故の影響でデイヴィッドのハンサムな顔は醜く変わり果て、体も歪んでしまいます。そこから彼の人生は大きく変わっていくのでした……
『バニラ・スカイ』は、ハンサムな富豪の転落物語ではなく、実に難解なストーリーのサスペンス映画。映画の中でデイヴィッドは「夢」と「現実」の狭間で苦しみ錯乱していきます。そして作品自体も「夢」と「現実」のシーンを混在させたまま展開していくので、見ている側もデイヴィッドと同じく混乱してしまうのです。
本作は、スペイン映画『オープン・ユア・アイズ』のリメイクですが、ストーリーはほぼ同じ。舞台はニューヨークに移しているものの、ヒロインのソフィア役を演じるペネロペ・クルスは、両方の作品に同じ役で出演しています。
『8 1/2』(1963年)
新作の構想と休養を兼ねて、温泉地へとやって来た映画監督のグイド。しかし一向にアイデアがまとまらず、創作に行き詰まったグイドは、次第に妻や愛人の影に悩み始めます。そして、混乱してしまったグイドは、ついには亡くなった両親や子供のころの思い出など、自らの理想の世界へと現実逃避することに……。
イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニが監督した8本目の作品。映画はグイドの心の内面を「夢」「現実」「幻想」「過去の記憶」など、幾重にも交錯させながらドラマチックに描写しています。先にあげた『マルホランド・ドライブ』や『バニラ・スカイ』もそうですが、「現実」と「夢」の区別が曖昧なのが、ストーリーを難解にしている要因のひとつでしょう。
ただ幻想的な映像も特徴的な作品なので、謎は謎として、映像美を堪能するものお薦めです。登場人物たちが輪になって踊る、有名なラストシーンも必見ですよ!
難解な映画は、ある意味「するめ」のようなもので、見るたびに新しい味わいと発見があり、違った解釈を楽しむことができます。今回紹介した中でまだ見たことがない作品があれば、ぜひ極上のカタルシスを味わってみてください!
(中田ボンベ@dcp)