江本孟紀×谷繁元信「ノーサイン対談」(2)根尾に遊撃手を任せるべき (2/2ページ)

アサ芸プラス

江本 昨季4位に終わったDeNAは、今永、濱口、石田など、伸び盛りの20代のサウスポーが出てきて、打線では筒香がいて宮?もいる。また昨季107試合の出場ながら41本塁打でホームラン王を獲得したソトも。本来なら優勝争いに絡むことができる戦力は十分あるけれど、最後までかみ合わなかった。前年まではレギュラーを固定してうまくいってたのにね。

谷繁 早めの継投策が悪いというわけではないのですが、昨季はそれが裏目に出ることが多かったと思います。リードしている展開でも5回、6回で先発投手を交代することが目立ちました。その結果、中継ぎ投手が疲弊し、逆転を許すケースも少なくありませんでした。

江本 先発を任された若手の投手たちが伸び悩んでいるのも、そこが大きな要因なんですよ。あえて実戦の中で長いイニングを投げさせないと、いつまでたっても先発投手としてのスタミナはつきませんよ。だから新人王を獲った東も今季が心配です。あと、8番に投手を置くオーダーを組んでいるけど、あれも疑問。データを重視しているっていうけど、ほとんど結果が出ていませんよね。DeNAは、ラミレスの采配しだいでしょう。

谷繁 昨季、2位になったヤクルトは出塁率の高い坂口、青木、山田らが塁に出て、4番のバレンティンが打って点を取るというパターンができていた。バレンティンもしっかり4番の役割を果たし、打点王を獲得。セ6球団の中でセオリーどおりの野球をやったのがヤクルトだと思います。昨季のように他球団が自滅してくれたら、上に行く可能性はありますね。

■江本孟紀(えもと・たけのり):1947年、高知県生まれ。高知商、法政大、熊谷組を経て、プロ入り。東映フライヤーズ、南海ホークス、阪神タイガースで活躍。プロ11年間で通算113勝を挙げ、開幕投手を6回務めた。現在は「サンケイスポーツ」のほか、ニッポン放送などでプロ野球解説を行う。400万部の大ベストセラー「プロ野球を10倍楽しく見る方法」(KKベストセラーズ)など著書多数。昨年9月に「変革の檄文 プロ野球を100倍楽しくする方法」(小社刊)を上梓。

■谷繁元信(たにしげ・もとのぶ):1970年、広島県生まれ。江の川高を経て、ドラフト1位指名で大洋に入団。02年にFAで中日に移籍。14~15年に選手兼監督、16年に専任監督を務めた。NPB史上最多の3021試合に出場し、2108安打、打率.240、229本塁打、1040打点。捕手としてゴールデングラブ賞を6回受賞。5度のリーグ優勝(2度の日本一)を経験。現在は「日刊スポーツ」野球評論家ほか、ニッポン放送などで野球解説を行う。

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