花の命はなぜ短い?日本の神話と歴史が記された「古事記」に伝わる花嫁たちのエピソード (4/5ページ)
木花之佐久夜毘売とだけ結ばれたことで、いっときは咲き誇れども、やがて儚く散ってしまう運命を選ばれたのだ……」
石長比売は石を司る女神であり、古来その堅さから不変不朽(変わらず、朽ちぬもの)の象徴とされ、邇邇芸命と結ばれることで、彼に永遠の命を奉げようとしたのでした。
これにより、邇邇芸命やその子孫である神々や人間たちは、その命が花のように短く儚いものとなってしまった、と言われています。
炎の中で三つ子を出産!木花之佐久夜毘売の立てた「誓約」……さて、そんな事などお構いなしに、新婚初夜の明くる朝。
邇邇芸命が目を覚ますと、その枕元には木花之佐久夜毘売が、まんまるくなったお腹を抱え、幸せそうに微笑んでいました。

「あなた……お腹の子、もうすぐ産まれそう。あなたの子よ?産んでいいでしょ?ねっ?」
【原文】「妾妊身、今臨產時。是天神之御子、私不可產。故、請」
そう聞いて、邇邇芸命は完全に目が覚めました。
「……謀ったなっ!」
いくら神様だからって、一晩で子供が出来た上に、そこまで大きくなるわけがありません。
「そなた、既に国津神(くにつかみ)の子を孕んでおきながら、私をたばかったな!」
※国津神とは邇邇芸命のような天津神(あまつかみ。天上出身の神様)と異なり、地上出身の神様を言います。
