20代前半の時の知能が、晩年の賢さや認知に影響するという研究結果(米研究) (2/3ページ)
彼の分析では、教育や複雑な仕事がテストの点数に影響しているらしき兆候が確かに見て取れた。
だが、これらの要素で説明できるテストの点の個人同士の差異は、たったの1パーセントでしかなかったのである。
次に、各人の62歳のときと20歳のときのテストの点を比較してみた。すると、20歳のときのテストの点数によって、62歳のときの点数の差異の40パーセントを説明できることが分かった。
要するに、20代前半のときの一般認知能力のテスト結果は、その後にその人物が受けた教育や仕事の複雑さとは関係なしに、42年後の頭の良さをうまく予測できたということだ。
・20歳のテスト結果は42年後の脳面積まで予測する
また20歳のときのテスト結果は、62歳のときの皮質表面積とも相関していることが分かった。
このことは、若いときに挙げた一般認知能力テストの好成績は、老化しても脳物質がきちんと残っているだろうことを示す優れたサインであることを示している。
だが歳を重ねる間にアンチエイジングとして皮質表面積を広げることは、見た目以上に難しいかもしれない。

・認知機能が伸びなくなる「認知の安定期」
こうしたデータを踏まえて、クレメン博士は20歳前後で人は「認知の安定期」に達するのではないだろうかと考えている。
つまり少なくとも認知、あるいはIQのような知能の一般的指標ということについて言えば、20歳前後になるまでは着々と伸びるが、20代前半でそれはピークに達するということだ。
この年齢を過ぎてしまうと、どのような教育を受けようとも、あるいはどのような複雑な仕事を行おうとも、それ以上一般認知能力テストの点数を向上させることは難しくなってしまう。