『欧州軍』創設加速!? 名作『パリは燃えているか』が現実に… (2/2ページ)
またユンケル欧州委員長は昨年3月8日、EU常備軍の創設を提唱し、こうした声に押される形で、マクロン大統領は昨年11月5日、地元の民放ラジオ局とのインタビューで、「中国とロシアからだけでなく米国からも自衛しなければならない」などと述べ、欧州軍創設を主張したのだ。
これに呼応したのが、マクロン大統領同様、支持率が低下中だったメルケル独首相だ。メルケル首相は2021年の任期限りで政界を引退する意向だが、両氏とも、国際金融資本に好都合な政策を進め、国民の不満は高まっていた。そこで両氏が手を取り合いながら急に取り組み始めたのが「欧州軍」だ。
「問題は、欧州が独自の安保体制を構築できるかです。マクロン大統領は欧州の独自軍の設置を提案しているわけですが、加盟国内ではコンセンサスがありません。しかも米ロ中に次いで4番目の軍事大国である英国が、今年3月にEUから離脱することから、EUの外交、軍事力が弱体するのは目に見えています。英国がEUから抜けた後、すでに引退表明したメルケル首相や国内で支持率を急速に失っているマクロン大統領の指導力では、ロシアに対抗できない事態が考えられ、その上、EU加盟国内ではハンガリーのオルバン政権のように親ロシア路線を取る国もあります。EUは対ロシア政策でコンセンサスが難しくなっているのです」(同・ジャーナリスト)
ヒトラーではなく、ロシアにパリが燃やされかねない。