【東京散歩】台東区・旧岩崎邸庭園で華麗なる近代建築の美にふれる (2/5ページ)

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その一方で、旧岩崎邸の洋館は、単に西洋のものをそのまま日本に持ち込んだわけではありません。ベランダは、高温多湿な日本の風土に合わせた仕様。建物全体が木造で、内部にも和紙をはじめとする日本の素材を採り入れた、日本流の西洋建築なのです。そのせいか、正面から眺めても、西洋の石造りの建物のような威圧感はなく、壮麗ながらどこか優しい印象を受けます。

洋館内部で最も目を引くのが、自然光が降り注ぐ3つ折れの大階段。

ダークウッドが醸し出す重厚な雰囲気と優美な装飾が印象的で、さながら劇場のような非日常感があります。かつてこの館に招かれた人々も、このホールの素晴らしさに感嘆の声を上げたのでしょうか。大階段前の柱には、ジャコビアン様式のつる草模様が採用されています。

2階の客室では、金唐革紙(きんからかわし)の壁紙に注目。金唐革紙は、ヨーロッパで内装に使われていた金唐革を和紙で再現したもの。和紙に金属箔を貼り、版木に当てて凹凸文様をつくることから、立体感と豪華な模様が特徴です。

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