記録的な寒波とか来るけども、地球は全然冷えてない。記録的な暑さはその2倍も増えている(研究者)
局地的に寒波が襲い大変なことになっているけれど、世界全体で見ると地球は全然冷えていないようだ。
こんな統計がある――
地球上で、過去19年間のうち18年間は記録史上一番暑かった。
また、つい先日NASAと米海洋大気庁が発表したところによると、過去5年(2014 - 2018年)は1880年代からきちんとした記録が取られるようになって以来、一番暑い年だった。
温暖化が加速していることは紛うことなき事実で、それは記録史上一番寒かった月日と比べると明らかだ。
・一番寒い年の記録のすべては90年以上前のもの
カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学の気候科学者サイモン・ドナー氏は、ツイッターの投稿の中で、記録史上一番寒かった20年は、いずれもほぼ一世紀近く前になる1884年から1929年の間に訪れていたことを紹介した。
記録上最も寒い年は1904年に発生した。
Coldest years in recorded (since 1880) history:
— Simon Donner (@simondonner) 2019年2月9日
1904
1909
1908
1917
1910
1911
1907
1903
1890
1912
1913
1887
1929
1916
1885
1886
1893
1894
1884
1902 https://t.co/ALlMLDZiMF
上が記録的寒さを示した年で下の枠が記録的暑さを示した年
・記録的な寒さの裏に、継続的な最高気温
産業革命以降、地球の平均気温は1度以上上昇しており、記録的な寒さの年はますます珍しくなっている。
だが、寒さの記録が珍しくなっているだけではない。過去10年で、記録的な暑さに見舞われた日は、記録的な寒さの日の2倍にも増えているのだ。
記録的な暑さは21,461回観測されているのに対して、記録的な寒さは11,466回である。
実際に記録的な暑さの日が増えている一方で、記録的な寒さの日は減っている。この傾向は温暖化の結果として我々が予測していたとおりのものだ。(米ペンシルベニア州立大学 マイケル・マン氏)
これこそが、科学者が懸念する温暖化傾向の動かぬ証拠だという。
100 years of January sea surface temperature (SST) anomalies (departure from average). Note the long-term warming and patterns of climate variability (e.g., El Nino/La Nina).
— Zack Labe (@ZLabe) 2019年2月7日
[Data from ERSSTv5 at https://t.co/voKbaxl8Zi] pic.twitter.com/yvRXSBGS61
100年間の1月の海面温度(SST)の異常(平均からの逸脱)。長期的な温暖化と気候変動のパターン(たとえばエルニーニョ/ラニーニャ)を見て欲しい。
・過去40年、温暖化は加速している
過去1世紀にかけて、二酸化炭素などの強力な温室効果ガスが地球を温めてきたが、その傾向は過去40年で加速してきており、はっきりと目立つようになっている。
これは19世紀から理解されていた、シンプルな物理的影響の結果だ。
1880年代当時、大気に含まれる二酸化炭素の量は今よりもずっと少なかった。しかし今日、その量はおそらく過去1500万年で最大に達している。
これに地球が反応し、地球は過去12万年間の気温を超えて暖かくなっている。ゆえに、寒い日の記録も減少傾向にあるのである。
References:All of Earth's coldest years on record happened more than 90 years ago/ written by hiroching / edited by parumo