「インスタント食品の見分け方」インフルエンザも予防できる!
早くて便利でおいしい我らが胃袋の味方。しかし、目に見えない“危険性”が隠れていることも……。その境界線をジャッジ!
「年明けから突如、インフルエンザ患者が急増しました。高熱が出ないのが今シーズンの症状の特徴ですが、『免疫力』の落ちている高齢者などは、肺炎や脳炎を合併するリスクが高いので侮れません」
こう語るのは、東京都大田区の『宮元通りクリニック』の渡会敏之院長だ。実際、1月14〜21日のインフルエンザの患者数は過去2番目の多さ。しかも、各地で集団感染を引き起こしては、多くの死者まで出しているのだ。この病魔に対抗するために重要なのが、体内に侵入してくる病原体を攻撃する「免疫力」を高めること。免疫強化することで、インフルエンザはむろん、がんなど、さまざまな病気への抵抗力が身につくのだ。「その免疫力は、食事でいえば、肉、魚、野菜などをバランスよく取ることで高まります」(前同)
とはいえ、年齢とともに、まして寒くて何もしたくないこの季節、インスタント食品に頼りがちという人も多いだろう。というわけで、本誌は、インフルエンザを予防するためのインスタント食品の食べ方、選び方のポイントを取材した!
元祖B級グルメライターでインスタント食品にも詳しい田沢竜次氏は、〈インスタント=体に悪い〉と言われる要因を、こう説明する。「やはり、非常に多くの食品添加物が入っているからです。おいしそうに見せるための着色料や発色剤、日持ちさせるための保存料、酸化防止剤、味覚を刺激するための化学調味料など、各種添加物は安価な化学物質を使っているという状況があります」
これら添加物は、一般的なカップ麺では実に15種類前後も入っていて、レトルトカレーで7種類前後入っている。その種類の多さも問題となるのだが、それぞれの“質”も見極めなければいけない。というのも、天然由来などで体への影響がないものもあれば、発がんリスクが高まるものまで存在するからだ。がん発症の危険性を高めるもの――着色料であれば、タール色素やカラメル3、カラメル4、二酸化チタンが、それに当たる。また、甘味料のネオテームやアスパルテーム、発色剤の亜硝酸Na、乳化剤のポリソルベートが、それに当たる。それ以外にも、漂白剤の二酸化硫黄や過酸化水素、甘味料のスクラロースやアセスルファムKなどは、ときに重大な害をもたらす危険な添加物とされる。
「このような名前を聞いてもピンとこないかもしれませんが、たとえば亜硝酸Naが使われている典型例が、明太子です。明太子のあのおいしそうな色は、この発色剤によることがしばしば。それは、大手ハムメーカーのハムやベーコン類も同様です」(前同)
つまり、危険性は身近に隠れているということだ。また、危険性が特に高い添加物の使用が確認されないことも重要視している。
■レトルトカレーや冷凍食品は添加物削減の商品も
「最近の健康志向の高まりを受けて、添加物の削減を意識した商品が急増しています。レトルトカレーや冷凍食品など、ひと昔前では無添加が考えられないものまで、無添加商品ができていますからね」(大手食品メーカー社員)
たとえば無印良品は、無添加を意識したインスタント系食品を多く出している。レトルトカレーの代名詞とも言える『ボンカレー』(大塚食品)も、保存料と合成着色料を使用していない『ボンカレーネオ』を販売している。
また、冷凍食品メーカーのニチレイも、化学調味料や保存料、着色料を使用していないラインナップを作っている。
インスタント食品ではないが、外食チェーンの『松屋』が、化学調味料、人工甘味料、合成着色料、合成保存料を使わないメニューを、主力の牛丼も含めて増やしているのも、その流れと言えよう。
■カップラーメンは添加物対策進んでいないが
それとは裏腹に、“添加物対策”がなかなか進んでいないのがカップラーメンやインスタント麺だ。とはいえ、この“国民食”を食べずに生活するのは厳しいものがある。
「対策として、スープを半分以上残してください。食塩摂取量の世界標準は1日5グラムなんですが、カップ麺一つで5〜9グラム。これを、そのまま摂取することは、脳梗塞や心筋梗塞、がんなどのリスクを高めます」(前同)
■エジプトのピラミッドは労働者がたまねぎで活力
また、麺の種類も健康面で左右する。麺を油で揚げているものよりも、揚げていないノンフライ麺のほうがいいという。
「油で揚げることで賞味期限が長くなりますが、その油が酸化して毒性物質に変わってしまいます」(同)
さらに、前出の田沢氏はインスタント麺で、こんな健康アドバイスをする。
「たまねぎをみじん切りにして炒めたものを入れるんです。エジプトのピラミッドは、労働者がたまねぎを与えられ、活力を保てたからできたといわれているほど、たまねぎは免疫力アップに効果がある代表的な野菜ですからね」
■野菜を摂るメリット
前出の渡会院長も、野菜を摂るメリットを解説する。「野菜にはいろんな有効成分が含まれていますが、とにかくビタミンCが豊富。そのビタミンCは、免疫力を高めることが分かっています。しかし、ビタミンCは体内で合成できず、すぐ体の外に出てしまうので毎日摂る必要があるんです」
また、野菜に含まれている食物繊維も重要だ。この食物繊維が腸内の善玉菌を増やすことで、免疫力アップにつながるという。
■体温を上げて免疫力アップ
腸内環境を整えること以外にも、免疫力アップを期待できるものはある。「体温を上げる、たんぱく質を摂取する、粘膜を強化することが、特に重要です。特に、体温が1度上がると免疫力は5〜6倍になり、逆に1度下がると免疫力は30%も低下。この低下は、1500個のがん細胞を増殖させうるものなんです」(医療ジャーナリスト)
体温を上げるためには、しょうがやネギ、味噌、キムチなどがカギとなる。これらを含むインスタント食品を選ぶことも、免疫力アップに効果的だろう。
■味噌汁や缶詰がオススメ
特に昨今、健康の素ともいわれる味噌汁は、味噌の健康効果に加えて良質なたんぱく質の摂取にもつながる。しかもインスタントみそ汁は、その手軽さから多くの人が愛用している。
「選ぶさいに、生味噌タイプよりもフリーズドライのほうが、栄養素が損なわれていないのでオススメです。生味噌は加熱処理が必要になり、その際にビタミンCなどの栄養素を破壊するんです」(前同)
さらに、たんぱく質の摂取にオススメしたいのが缶詰。魚や肉など豊富なラインナップもさることながら、「サバやサンマは免疫力アップにもなるDHA、EPA成分が豊富です。利用しない手はありません」(田沢氏)
便利で、おいしいインスタント食品。長く愛用するためにも、ぜひ上手につきあっていただきたい!