天才テリー伊藤対談「ガレッジセール・ゴリ(照屋年之)」(1)遺骨を洗う風習は愛にあふれた儀式 (2/2ページ)

アサ芸プラス

これを映画のテーマにした理由はなんですか?

ゴリ 僕も、最初は怖いもの見たさから興味を持ったんです。粟国島には遺体を火葬せずにミイラ化するまで保存して、家族でそれを取り出して骨を洗う風習がある、と聞いて「何、それ!?」と。しかも、昔はそれを沖縄全土でやっていたらしくて。

テリー へえ、ゴリさんも最近まで知らなかったの。

ゴリ そこから詳しく調べていくと、実は家族が遺体をなでるように洗って、行為の一つ一つがいとおしい、亡くなった方への感謝と愛にあふれた儀式だということがわかってきたんです。だから、どうにかこれを映画にしたいと思って。

テリー 実に丁寧に儀式が描写されていたけれど、何か参考にした資料はあったんですか。

ゴリ 実際の洗骨の様子を撮影したビデオが1本だけ見つかったんですよ。それをもとに、美術さんに忠実に再現してもらいました。

テリー うん、ミイラはとてもリアルでゾクッとしたな。あれは風葬ですよね。

ゴリ はい。土葬して洗骨する地域もあるんですが、粟国島は風葬で、岸壁に穴を掘って作ったお墓に棺桶を入れておくんです。4年もたつと遺体の肉はほとんどなくなりますが、髪の毛は100%残っています。

テリー 映画では亡くなった4年後に洗骨をしているけど、時期はそう決まっているんですか。

ゴリ いえ、それは家族によってまちまちで、10年たってもまだ洗骨していない棺桶もありますね。

テリー じゃあ、時々、家族が「そろそろかな?」なんてのぞきに行っているんだ。

ゴリ いやいや、そんな、沖縄のクースー(泡盛)を作っているんじゃないんですから(笑)。基本は一族が集まる予定で決めるんですが、いろいろな事情があって、なかなかこの日と定めるのが難しいようですね。

テリー ちなみに今、洗骨の風習は沖縄にどのくらい残っているんですか。

ゴリ 粟国島でも、今は8割が火葬みたいですね。地元のお年寄りの中には、「死んでも焼かないで」とお願いしている人がいるみたいですけれど‥‥。

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