その家路は絶対でも永遠でもない:杉作J太狼XE「美しさ勉強講座」連載94 (1/3ページ)
軟弱な男たちの姿に見かねて、あの先生が立ち上がった!
杉作J太狼XE先生の「男の偏差値がぐんとアップする美しさ勉強講座」
要するに俺が感じたことはただひとつ。家に帰りたくない子供というのがいる、ということである。
帰りたくない理由はもちろんそれぞれだろう。
逆に帰る理由もある。
だが絶対に帰らねばならないというわけでもない。こんなこと書くとなにを書いているんだ無責任にと思う人もいるだろう。俺が読み手だったらそう思う側になるかもしれない。だがとにかく、記しておかねばならないと思うので記している。
それこそ理由はそれぞれだと思うが帰りたくなければ帰らなくてもいい。中学生や高校生の自殺を考えた時に、もしも若いうちから家を出て、ひとりで暮らしたら自殺せずにすんだ場合があると思うのだ。
家というのは閉鎖空間である。閉鎖してなかったら泥棒や野獣が入り放題になる。基本、閉鎖空間である。その閉鎖空間が穏便に運営されるためには他からの情報や価値観は少ないほうが都合良いが、現代はインターネットで情報、価値観の部分が筒抜けになってしまった。
ま、それだけではない。
虐待や暴力もある。
俺の知る範囲でもかなり、ある。家庭という王国を存続させるために個が犠牲になる寸法だがその国には王も国民もいない。犠牲になった個には経済的な特典が与えられるが絶望と引き換えにした経済は行動力とか胆力といった世界の中で生きていくときに必要なものを奪う。
話が進まないので進めてみたら急に難しくなってしまっただろうか。
今日も家に帰る時間をひとり、コンビニのカウンターに座って遅らせている彼女たちはやがて立ち上がり歩きはじめる。家路。それはいま現時点では朝、家を出た家に向かう道だが、いつの日か、帰る場所は自分の意志と力で変えることができる。
その家路を手に入れるその日まで。
コンビニのイートインは他の遊び場や避難所に比べてあたりさわりのない、やさしい空間に思える。