彼ママとの初会話で「うんざりしたこと」 (2/5ページ)
ぴぴ子:どういうこと?
レイナ:そもそも、実家へ挨拶に行くことになったのがプロポーズのすぐあとだったの。プロポーズをOKしたとはいえ、まさかそんなにすぐ実家に行くとは思わないじゃない? 彼に「じゃあお正月は俺の実家に挨拶へ行こう!」と言われたときは、思わず「ちょ、待てよ!」ってキムタクになったからね。そんな感じで心の準備がないまま挨拶の日がやってきたの。
ぴぴ子:ぴぴ子はまだ結婚の予定もないけど、彼ママに会うための心の準備期間は1年くらいほしい。
レイナ:しかも彼のご実家は由緒正しい家柄で、都内の高級住宅街にある一軒家。一方の私は、郊外の中流家庭でのほほんと育った田舎娘よ。
ぴぴ子:たしかに家柄がちがいすぎると引け目に感じるね。で、彼ママはどんな人だったの?
レイナ:生粋のお嬢さま育ちって聞いてたから、厳しい人だったらどうしようって不安だったんだけど、会って話してみたら意外におっとりしている人だったわ。
ぴぴ子:お高くとまる嫌味な彼ママじゃなくてよかった!
レイナ:うん、でもね……。ご実家の居間に通してもらってから1時間、どんな目にあったと思う?
ぴぴ子:えっ。まさか大金の入ったスーツケースを差し出されて「これで息子から手を引いてください」と言われたとか!?
レイナ:そんな闇深い展開じゃなかったわ。なんと……1時間ずっと「彼ママの身の上話」をされたの! 私が生まれ育った街はどうのこうの、あの時代はどうのこうの~ってね!
ぴぴ子:彼の生い立ちならまだわかるけど、彼ママの生い立ちは1時間も聞きたくない!!
レイナ:私はうっかり正座して聞きはじめちゃったもんだから、足も崩せないし話は長いしで、最後のほうは気をそらすために「これは座禅なんだ。私は座禅をする修行僧なんだ」って脳をごまかし続けてなんとか乗りきった感じ。