視聴率惨敗『いだてん』は、綾瀬はるかと大竹しのぶが救う!

日刊大衆

視聴率惨敗『いだてん』は、綾瀬はるかと大竹しのぶが救う!

 中村勘九郎(37)主演の大河ドラマいだてん~オリムピック噺~』(NHK)の視聴率ダウンが止まらない。2月24日放送の第8話の平均視聴率は9.3%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、またしても最低視聴率を記録してしまった。ネットニュースでは低視聴率を報道する記事も多いが、実はこの作品、「見ている人」にはなぜか評価がすこぶる高い。それはなぜなのか、放送内容を振り返り考えてみよう。

 金栗四三(中村勘九郎)はさまざまな人から寄付されて、ストックホルムに行けることに。四三はスヤ(綾瀬はるか/33)の嫁ぎ先、庄屋の池部家も出資していると知り、スヤとの思い出に浸る。その後、自身の壮行会で四三はスヤに教わった自転車節を大声で披露。そして、四三と三島弥彦(生田斗真/34)は盛大に見送られ、新橋駅から一路、ストックホルムを目指すため列車に乗る。そこに弥彦のオリンピック出場を反対してきた母、和歌子(白石加代子/77)が駆けよってきて……。

 近現代の話ということで時代劇ファンのお眼鏡にかなわなかったのか、宮藤官九郎(48)の笑い要素が多い脚本が認められなかったのか、視聴率は不調が続いている。しかし視聴率の低下を面白おかしく叫ぶのは主に「見ていない人」で、「見ている人」からの評価は不思議なぐらい高い。この放送でも弥彦が旅立つシーンは感動ものだった。

 しかし、それ以上に話題になったのは、綾瀬はるかが演じるスヤの嫁入りのシーンだろう。四三のへたくそな自転車節をBGMに、ひと言のセリフもなくスヤが静かに嫁ぐ場面には、SNS上で「こんなに切ないお嫁入りってないよ」と熱いコメントが相次いでいた。四三へ淡い想いを寄せながら嫁ぐ、スヤの切ない姿に視聴者もグッときていたようだ。

■綾瀬はるかの泣きがポイントに

 ご存知の通り、綾瀬はるかは2013年の『八重の桜』で大河の主役を務めるなど、実績も人気もトップクラスの国民的女優だ。シリーズ化された『ホタルノヒカリ』(日本テレビ系)や三谷幸喜(57)脚本の『ザ・マジックアワー』などでの活躍もあり、コメディエンヌのイメージが強い。

 実際に『いだてん』でも自転車節を熱唱するなど、笑える演技が話題となっていた。しかし“笑い”だけでなく“泣き”の演技も得意なのが、彼女のすごいところだ。2015年にさまざまな賞を総なめにした映画『海街diary』では、四姉妹の長女を熱演。妹たちを優しく、ときに厳しくまとめあげるお姉さんという役は綾瀬のイメージと真逆だったが、これを見事に演じきり、シリアスな役柄でも綾瀬はるかは「ハマる」と世に知らしめた。

『いだてん』で見せる綾瀬の艶やかで確かな演技は、切なさや感動を確実に視聴者に伝えている。今後も彼女の切ないシーンや、感動の芝居に期待せずにはいられない。スヤが嫁いだ池部家の姑役は演技派女優、大竹しのぶ(61)だ。そうなると、この2人のバトルが今後の見どころになることは確実だ。

 先週はライブストリーミング配信で出演者が語り合う“楽屋トーク”を実施したことが話題になった。視聴率アップに向けてこのようなアピールは確かに大事だけれど、大河らしからぬコメディというイメージを払拭し、“泣ける大河”というアピールをすることが視聴率アップへの近道では? ヒロインの綾瀬はるかが、その鍵を握ることは間違いない。(ドラマライター・半澤則吉)

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