人間男性の血液が乳白色に。一体何が起きているのか?(ドイツ) (2/3ページ)

カラパイア



 ところが、この患者のこってりドロドロした血液には、「非常に高い」の基準の36倍にあたる18000ミリグラムの中性脂肪が含まれていた。

 男性が訴えていた気分の悪さ、頭痛、意識の低下はいずれも、「過粘稠度症候群」という血液がドロドロになりすぎてしまったときの症状で、重症になるとてんかんを起こしたり、意識不明におちいったりする。

 この男性がこれほどまでの急性症状を発症したのは、糖尿病でありながら、あまり薬を飲まなかったことにくわえて、肥満、不摂生な食事、インスリン耐性、遺伝性の素因といったことが考えられる。

 そうした不健康な状態にあったところ、おそらくはケトアシドーシス(インスリンの欠乏による酸性血症)がきっかけとなって、連鎖的に症状が進んだのだと医師は推測している。

 そのとき男性の意識は、グラスゴー・コーマ・スケールで植物状態からかろうじて1ポイント高いだけの危険な状態であった。

diabetes-528678_640_e
Image by stevepb on Pixabay

・3000年前の古代エジプトに存在した治療法を用いることに

 前代未聞の事態に医師は別の方法を考案しなければならなくなった。

 通常の血漿交換法が効かなかったために、苦肉の策として医師が採用したのは、18~19世紀以降には廃れてしまった治療法である「瀉血(しゃけつ)」だ。

 瀉血とは、体の血液を意図的に排出させるという治療法で、中世ヨーロッパや近代西洋諸国でさかんに行われ、古くは3000年前の古代エジプトにも見ることができるものだ。

 だが、今回の患者にはそれを試すしかなかった。
「人間男性の血液が乳白色に。一体何が起きているのか?(ドイツ)」のページです。デイリーニュースオンラインは、海外などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る