小津安二郎作の映画で印象に残る2つの葬儀シーンと小津の墓碑銘 (3/3ページ)

心に残る家族葬

通夜は翌日、自宅で行われたが、弔問に訪れた原節子と杉村春子は三和土で号泣したとのことである。葬儀は築地本願寺で、松竹と日本監督協会の合同蔡で行われた。お墓は北鎌倉の円覚寺にあり、墓碑銘は円覚寺管長だった朝比奈宗源揮毫の「無」が刻まれている。輪廻や無常を描き、画面のカットや言葉少ないセリフが「禅」にも通じると言われた小津にふさわしい墓碑銘だ。

酒好きだった小津のためにファンが日本酒、ビール、ウィスキーを供えている。近くには木下恵介監督の墓があり、参道の反対側の松嶺院には小津作品では落第生と自称していた田中絹代と、小津と木下両監督の映画に出演し、共に独身だった二人が仲人をした佐田啓二の墓もある。あの世で4人は映画談義をしていることだろう。

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